●男子シングルス4回戦
張禹珍(韓国) 3、-5、7、4、-12、8 張継科(中国)
男子団体戦に続き、またも張禹珍が張継科を破った。調整不足とはいえ、バック対バックで張継科を上回り、ラリーでもストレートコースを有効に使って得点を重ねた。1大会で2度も張継科に勝つとは恐ろしい選手だ。素直に張禹珍を讃えたいが、6ゲーム目にアクシデントが起き、非常に後味の悪い試合となった。
6ゲーム目の8-7で張禹珍がリードしていた場面。フォアの打ち合いの際に、張継科が放ったドライブが張禹珍のフォアミドルへ刺さる。張禹珍はボディーワークを使って、なんとか返球するが、そのボールを張継科がわざと打ち上げてラリーを中断した。
張継科は「ウェアがボールに当たったからラリーを止めた」と申告。しかし、張禹珍は「当たっていない」と主張。
両者の意見が真っ向から対立し、約10分間、審判とレフリー、そして監督と選手でもめにもめた。
一度は「レット」、つまり「ノーカウント」と判断されて、8-7に戻されたが、これには張禹珍が猛反発。「勝手に止めたのは張継科だ」という張禹珍と、「素直にウェアに当たったことを認めろ」という張継科。
結局、審判の判断は、張継科が自身の判断でラリーを止めたとして、張禹珍に点数が入り、9-7で再開された。
張継科はそのゲームを落とし、張禹珍に敗れた。
勝った張禹珍だが、勝利にケチをつけられ、笑顔はなかった。試合後に両者は握手もせず。去り際に張継科は張禹珍を指さして、暴言を吐いたのか、劉国梁監督に首根っこをつかまれて退散した。