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アジア選手権2015速報

●男子団体決勝
○許シン 7、11、5 吉村
○樊振東 -6、6、6、6 丹羽
○張継科 8、-1、8、9 大島

男子団体の決勝は日本がゲームを取るが、中国にストレートで敗れた。
1番の許シンはジャパンオープン以来の吉村との対戦で、序盤はサービスに手こずったが、2ゲーム目からはギアを上げて、強烈なフォアドライブで抜き去る。
吉村は許シンの完璧なレシーブにラリーに持ち込むのが精一杯。威力で打ち込む許シンの攻撃を受けきれずに後手にまわってしまった。

2番の丹羽は新たなプレーを開拓しているように見えた。今までのようなチキータからの展開ではなく、サイドスピンツッツキやフォアフリック、そしてロングサービスを多くだし、1ゲーム目を奪取した。
2ゲーム目からは樊振東がコースを散らし、丹羽を下がらせる。下がるといっても中陣ではなく、台から少し距離を取らせるくらいだ。しかし、この距離だと樊振東の強打に対してのカウンターで狙うのは難しい。丹羽はブロックになり、強打に押されて、バックも押し込むことしかできなかった。
「今までの反省を活かして、違うプレーをしていた。しかし、2ゲーム目からまたいつもの展開になってしまった。ロングサービスをもっと出したほうが良いと言ったが、樊振東の雰囲気に飲まれたのか、ショートサービスになってしまう。試合での雰囲気、怖さが樊振東にはある」と倉嶋監督。当たって砕けろの強攻策でいく勇気は相当なものだ。丹羽を責めることはできない。

そして急成長中の大島が張継科に挑戦し、あと一歩まで追い詰めた。大島の短く切れたサービスに対し、張継科はストップとチキータのミスを連発。時折出すロングサービスにも体がつまり、張継科らしからぬレシーブミスを重ねた。
バック対バックでも大島は全く引けを取らなかったが、張継科はそこからさらにスピードのあるボールをバックストレートに打ち込む。それに対し、大島のフォアが間に合わず、得意のフォアを十分な体勢で振らせてもらえなかった。
しかし、ワールドクラスの選手と十分に戦えることを証明した大島。経験をつみ、さらなる成長を遂げてくれるはずだ。

悔しいが銀メダルに終わった日本男子。
しかし、十分に内容があった決勝戦と言えるだろう。
  • 肩の痛みからか、ラリーでの強さが影を潜めた吉村

  • 吉村のアップダウンサービスを強気のフリックで攻略した許シン

  • 下げられない戦術を徹底したい丹羽

  • 負けられない気迫に満ちていた樊振東。前でも後ろでも強い

  • 大島のバックは張継科と引けを取らなかった

  • 決して本調子ではないが、それでも勝つ張継科

  • 大会はまだ半分。個人戦に向けてチーム日本が一致団結だ

  • 9連覇を達成した中国。その牙城は高い