2月25日、日本選手団は成田空港から決戦の地・クアラルンプールへと出発した。
今大会に向けて、選手団でも人一倍気合いが入っているのが福原愛(ANA)。前回、地元開催である東京大会を故障で欠場。「今回はリスタート。新しい気持ちで、大好きな団体戦でプレーしたい」と語る。
アジア選手権で初めてチームのキャプテンに指名され、今回もキャプテンを務める福原。アジア選手権では団体戦デビューとなる伊藤美誠らを気遣い、「ふたを空けてみると、みんな伸び伸びと試合をしていた。ひとりで余計な心配をしてしまった感じです」と語ったが、今回は自然体で臨む構えだ。
「私がチームをまとめる必要はないかなと思います。年齢の幅は広いけど、一人ひとりがしっかりしているし、個々の実力もある。監督やスタッフの方もいらっしゃるので、気負わずにみんなから刺激を受けて、実力以上のプレーが出せたらいいなと思います」(福原)。
予選リーグのヤマ場・北朝鮮戦については、福原は次のように語っている。「エースのリ・ミョンスンとは2回試合をしていて、ある程度の情報はあるけど、もうひとりのカットマン(キム・ソンイ)は美誠しか試合をしたことがない。どんな球質のカットが返ってくるか、予測がつかないので、いろいろな(カット型の)選手のボールを打っています」。
1月の全日本選手権では、勝利を目前にしたところから挽回され、プレーが攻撃に偏りすぎてよもやの逆転を許した。思い切りの良い両ハンドの強打を交えながら、時に相手が根負けするほどしつこく相手コートにボールを運び、寄り切るのが福原の真骨頂だ。世界選手権団体戦はこれが6大会目の出場。福原がチーム最年長というのは、時の流れを感じずにはいられないが、豊富な経験でチームを引っ張ってくれるはずだ。