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世界卓球クアラルンプール大会速報

 2月28日に熱戦の火ぶたが切られる世界選手権団体戦クアラルンプール大会。現在、日本男女チームは東京・北区のNTC(味の素ナショナルトレーニングセンター)で調整合宿を行っている。2月22日に行われた公開練習の模様は、卓球王国WEBのトピックスページでもお伝えした。この大会速報ページでは、より詳しく、より深く、選手たちの仕上がりや語ったコメントについて紹介しよう。

 まず、日本男子チーム。今大会が2回目の世界選手権団体戦となる倉嶋洋介監督。前回大会はグループリーグ初戦のギリシャ戦で敗れ、選手起用など大幅なプランの変更を余儀なくされた。「前回と前々回はグループリーグで1敗していて、ここのところ全勝がない。しっかり第3シードとしての実力を見せたい」と意気込む。
 グループリーグ(1次リーグ)のオーダーは、すでに選手に伝えてあるという。もちろん、オーダーの変更は十分にあり得る。「オーダーを100%信じるなと選手たちには言っている。オーダーから外れる選手のモチベーションが下がったり、準備不足になっても困りますからね。『ある程度は決めておくけれど、全員が出られるよう準備してほしい』と伝えている」(倉嶋監督)。

 やはりオーダーの軸となるのはエース水谷、そして2番手の丹羽。国際大会で十分な経験を積んでいるふたりに寄せる信頼は厚い。大島、吉村という若手ふたりには勢いはあるが、やはり崩れた時の怖さがある。このふたりをどう起用するかが、倉嶋監督の腕の見せ所だ。「特に吉村は、リオ五輪にしっかりつなげてあげたい。自分の力でここまでやれたんだという、自信を持たせてあげたい。起用法は難しいですが、それがぼくのひとつのミッションでもある」と倉嶋監督は言う。

 グループリーグの対戦相手は、初戦から順番にベラルーシ、シンガポール、ポーランド、ウクライナ、そしてポルトガル。サムソノフのいるベラルーシ、フレイタス・モンテイロ・アポローニャという「三銃士」がいるポルトガルのみならず、シンガポールにはガオ・ニン、ポーランドにはワン・ツォンイ、ウクライナには世界選手権ベスト16のコウ・レイと、手ごわい帰化選手勢が顔を揃える。吉村・大島に経験を積ませたくても、オーダーでの冒険はなかなか難しいが、果たして倉嶋監督が勝負に出る試合はあるのか。今大会は、例年以上にオーダーに注目だ。
  • バックハンドの強化に取り組む大島に、アドバイスを与える倉嶋監督

  • 倉嶋監督が「リオ五輪につなげてあげたい」と語るキーマン・吉村