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世界卓球クアラルンプール大会速報

 3番大島の敗戦、4番水谷の大苦戦で、格下と思われたイングランドに大いに苦しめられた日本。世界ランキングの数字や過去の実績だけでは計れない勢いがイングランドにはあった。2番吉村が逆転勝ちしていなかったら、一気に相手に流れを持っていかれた可能性もある。

 準決勝後のミックスゾーンで、「まさか大島が負けるとは思っていなかった。誕生日を飾れなかった男として、まあ1年はぼくらに言われると思います(笑)」と語った倉嶋監督。「良い舞台をセッティングしたにもかかわらず勝ち切れなかった。行く前から緊張で固まってましたから。それが世界選手権ですね。歴史を変えるには大きなエネルギーが必要で、水谷と吉村が本当に頑張ってくれた」(倉嶋監督)。明日の決勝は、水谷と吉村の2点起用は堅いが、3番手に誰を起用するか?

 4番で大逆転劇を演じた水谷は、「まだ終わったばかりで実感がない」と言いながらも、「極限状態で試合が終わって、しかも勝つことができて、自分の勝利でチームも勝ったのですごくうれしい。6-10の時でも1本取られたら終わりだったけど、ここで終わらせるわけにはいかないという気持ちでした」と達成感を語った。

 「今大会、台が止まるのでずっとフォア前のミスが多くて4ゲーム目からは打たないでダブルストップするようになってから流れが良くなった。下がって粘っている時は必死ですよ。ああなったら考えることもなくて、台に入れて、相手を苦しめるために1本でも多く台に入れることしか考えていない。
 歴史を変えたかった。今は歴史を変えることができたけど、これからは若い選手のために歴史を築いていきたい。今までの自分の経験が生きている。世界選手権やオリンピックの大舞台を経験し、そこで敗れたことの経験が生きている。今日もあんまり緊張しなかった。
 中国は、今大会初めて格上の選手とやるので、自分から積極的に攻めていくしかない。リスクを犯してどんどん攻めていこうと思っています」(水谷)

 男子団体決勝は3月6日の19時30分(日本時間20時30分)スタート。中国も馬龍と許シンの2点起用は堅いか。3番手に使うのは、若手の樊振東か、五輪金メダリストの張継科か。世界選手権団体戦もいよいよクライマックスだ。