●女子シングルス準々決勝
鄭怡静(チャイニーズタイペイ) 9、7、ー9、ー7、3、10 馮天薇(シンガポール)
●男子シングルス準々決勝
樊振東(中国) ー7、5、5、6、8 ゴーズィ(フランス)
女子シングルス準々決勝の第3試合は、鄭怡静が馮天薇を4ー2で下した。2回戦で石川を下した鄭怡静は、水平に振りぬくパワードライブの球威もさることながら、それを2本、3本と連打できる合理的なスイングが良い。バックハンドも安定性が増し、バック対バックで簡単には打ち負けなくなっている。これまでは時折スーパープレーはあっても、馮天薇のような頭脳派タイプを攻略できないイメージがあったが、もはやただの強打者ではない。日本女子にとっても怖い選手が、その才能を開花させてきた。
そして男子シングルス準々決勝の第4試合では、樊振東がゴーズィを撃破。馬龍、許シン、張継科に続いてベスト4進出を決め、これで中国がベスト4を独占した。ゴーズィが威力ある両ハンドドライブで第1ゲームを先取したが、台上の緻密なプレーとライジングをとらえるバックハンドの速攻連打で、樊振東が逆転。第5ゲームの0ー0では、樊振東が「ノーバウンドの横入れ(ネットを迂回して、すべらせるように相手コートにボールを入れる)」というスーパーテクも決め、ゴーズィも拍手を送った。
ただ、樊振東の第1ゲームの受け身のプレーは、後からお説教を食らうかもしれない。かつての爆発力は影を潜め、成熟期に入ってきた樊振東。かつての相手をねじ伏せる爆発力も、また見てみたい。