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2016世界ジュニア選手権大会速報

●男子団体第2ステージ
〈日本 3ー2 チェコ〉
 木造 9、5、ー10、ー10、ー8 クロス○
○張本 6、4、ー8、8 ポランスキー
○松山 ー8、7、ー13、7、8 マルティンコ
 木造 ー6、ー8、5、ー3 ポランスキー○
○張本 5、7、5 クロス

日本男子、3時間に及ばんとする熱戦の末にチェコに辛勝。苦しい苦しい初戦だった。

トップ木造がクロスに対し、ゲームカウント2ー0から逆転されて落とし、日本チームに黄信号が灯ったこの試合。勝負のポイントは3番松山対マルティンコ。どんなサービスでもチキータで狙ってくるマルティンコに対し、松山はリードした第3ゲームを逆転され、最終ゲームも5ー1のリードから5ー5に追いつかれる苦しい展開。しかし、最後の最後でバックに来るマルティンコのチキータを、決死の回り込みドライブで狙い打った。乾坤一擲の一打で勝利をつかんだ。

しかし、日本は4番木造が、相手エースのポランスキーに対し、やはり調子が上がらない。「彼の悪い癖、ループからスタートして守りに入ってしまうところと、G40+というボールに対する不安がプレーに出てしまった」と試合後の田㔟監督。木造らしい、コースの読みにくい柔軟な球さばきが影を潜め、相手に下げられてフォアドライブがネットにかかるシーンの連続。ポランスキーに何度も強烈なバックドライブを打ち込まれた。

この窮地、2勝の活躍でチームを勝利に導いたのは世界ジュニアデビューの張本。出足からプレーは落ち着いていた。相手にブロックされてもコースを突いてラリーを作り直し、再び攻勢に出る冷静さがあった。「初めての世界ジュニアだし、勝ってチームに貢献したかったので、ちょっとナーバスになってしまった。でも勝つことができてうれしいです。今大会は第1シードだけど、特に意識していない。出場する4種目で優勝することが目標です」(張本)。

試合後、涙を見せた木造。チームのエース格としてのプレッシャーと、環境やボールへの不安からプレーを乱してしまったが、木造の復活なくしては、日本のタイトル獲得は難しい。続くルーマニア戦、日本は果たしてどのようなオーダーで戦うか。
  • 張本、2点取りで世界ジュニアデビュー

  • 松山、3番で値千金の1勝

  • 田㔟監督の言葉にも力がこもる

  • 硬さからサービスミスも多かったポランスキーだが、バックの攻撃は強烈

  • 木造の奮起に期待。世界ジュニアはまだ始まったばかりだ