●男子シングルス準決勝
趙勝敏 5、7、7、ー8、7 呉柏男(香港)
●女子シングルス準決勝
麥子詠(香港) 10、7、7、9 ディアコヌ(ルーマニア)
男子シングルス準決勝のもうひと試合、韓国の趙勝敏が呉柏男に完勝して決勝へ勝ち上がってきた。やはり張本の相手はこの男だ。
時にプレーが淡泊に見える趙勝敏だが、技術の一つひとつの質は非常に高い。その下回転サービスは、団体決勝トップで対戦した木造も「めちゃくちゃ切れている」と言うほど。しかも、思い切り切って出すというふうではなく、さりげなくブッツリ切って出す。
彼の技術は全般的にバックスイングのモーションが小さく、そこから体全体をしならせるように使い、強烈なパワーボールを出してくる。インパクトへの力の集約が非常にうまい選手だ。そしてコースも読みにくい。決勝で対戦する張本、今大会サウスポーの選手と対戦するのはこれが初めて。趙勝敏のサービスへの対応が大きなポイントとなる。
女子シングルス準決勝の第2試合は、第1ゲーム6ー10から逆転した麥子詠が、非常に堅いバックハンドの守りとショートスイングのフォアのカウンターで、ディアコヌを完封。先輩の杜凱琹らに共通するような守備重視のスタイルだが、リスクを負わない分ラリーには強く、ディアコヌがしびれを切らす場面もあった。ノーマークのダークホースだったが、実力は確かだ。