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平成28年度全日本選手権速報

 1月16日より東京・東京体育館で開催される平成28年度全日本選手権。速報スタートに先駆けて、大会の展望・注目選手を紹介していく。

 まずは男子シングルス。優勝に最も近い位置にいるのは水谷隼(beacon.LAB)、この男だ。1月の世界ランキングは5位で、昨年夏のリオ五輪ではシングルス銅メダル、団体銀メダルを獲得。全日本でも現在3連覇中と、他の選手を頭ひとつリードしている。今大会では男女通じて歴代1位となる9度目の優勝を狙う。昨年度大会まで10年連続決勝進出と、全日本での強さは圧巻。リオ五輪での戦いをとおして、さらに高いレベルに達した感もあり、水谷を倒すことは容易ではない。全日本では毎年新たなテクニックを披露しており、今年はどのような進化を見せてくれるのかにも注目だ。

 その水谷を追うのが、リオ五輪シングルスベスト8の丹羽孝希(明治大)。五輪後は全日学、全日学選抜と学生タイトルを連取。以前にくらべ取りこぼしが減り、安定感が増した感がある。神がかったドライブ速攻で、平成24年度大会以来の優勝を狙う。

 吉村真晴(名古屋ダイハツ)、松平健太(ホリプロ)、大島祐哉(ファースト)らも上位候補。リオ五輪で団体銀メダル獲得に貢献した吉村は2度目の優勝、松平、大島は初優勝を目指す。
 五輪後のワールドツアーではいまひとつ調子の上がらなかった吉村だが、12月に行われた世界選手権日本代表選考会では優勝した松平にフルゲームまで迫り、復調の気配を見せており、全日本では本来の鋭いプレーが期待できそうだ。選考会を制し、今年5月の世界選手権代表に内定している松平は11月のワールドツアー・オーストリアオープン優勝など、秋から好調をキープし、世界ランキングを17位まで上げている。初戦となる4回戦で岸川聖也(ファースト)、勝ち上がると準々決勝で水谷というハードな組み合わせだが、パワーが増した両ハンドで上位進出なるか。大島もワールドツアー・スウェーデンオープン優勝、選考会2位と調子を上げている。こちらも5回戦で村松雄斗(東京アート)、6回戦で昨年敗れた笠原弘光(協和発酵キリン)と対戦する厳しい組み合わせだが、世界レベルのフォアドライブが火を噴くか。

 そして注目は史上最年少で世界ジュニア王者に輝いた注目は張本智和(JOCエリートアカデミー)。1月の世界ランキングでは64位にランクインしており、そのポテンシャルは計り知れない。この1年間好調をキープしている平野友樹(協和発酵キリン)のシード下に入ったが、どこまで勝ち上がるか注目だ。もし張本がランク(ベスト16)入りすると、男子史上最年少の全日本ランカーとなる。

 水谷の史上最多9度目の優勝か、丹羽、吉村の王座奪還か、はたまた新王者誕生か。男たちの熱い戦いから目が離せない。
  • 9度目の優勝を目指す水谷隼

  • 今年はどのようなプレーを見せてくれる注目

  • 五輪ベスト8の丹羽。4年ぶりの優勝なるか

  • 中学1年・張本に注目が集まる