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平成28年度全日本選手権速報

 続いて女子の見どころを紹介していく。福原愛(ANA)が今大会の欠場を発表し、女子シングルスの優勝戦線は3連覇中の女王・石川佳純(全農)VS 伊藤美誠(スターツSC)、平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)をはじめとしたジュニア世代の構図となる。

 優勝候補の大本命は石川。リオ五輪ではシングルス初戦敗退も、団体戦では全勝で銅メダル獲得に貢献。昨年度の全日本以降、日本選手に対して10勝1敗と圧倒的な勝率を残している。五輪後もワールドツアー・スウェーデンオープン優勝、グランドファイナルベスト4と安定した成績を残しており、連覇に向けてスキはない。圧巻の勝負強さを見せる女王が4連覇に向けて邁進する。

 石川を追うのは、タレント揃いの若手勢。その中で対抗馬1番手は史上最年少優勝を狙う伊藤、平野の2人だ。伊藤はリオ五輪で史上最年少メダリスト、平野は史上最年少でワールドカップ女王に輝き、世界ランキングも伊藤が8位、平野が9位と実力は世界トップ。両者が順当に勝ち上がると、昨年度大会同様に準決勝での対戦となる。この1年間の両者の直接対決は平野が3勝0敗と勝ち越しているが、注目の一戦となりそうだ。

 早田ひな(希望が丘高)、加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)、浜本由惟(JOCエリートアカデミー/大原学園)らも同世代の伊藤、平野に負けじと上位進出を目論む。
 早田はグランドファイナルU-21、ダブルスで優勝するなど、昨年は飛躍の1年となった。昨年度大会ではベスト8まで進出しており、磨きのかかった豪快な両ハンドドライブでさらなる高みを目指す。勝ち上がると準々決勝で伊藤と対戦するドローだが、結果はいかに。世界ジュニアでシングルス3位に入賞するなど、3つのメダルを獲得し、12月の世界選手権選考会で優勝した加藤も急成長を見せている。ベスト8をかけた平野との6回戦は注目のカードだ。昨年初の世界選手権代表となった浜本は石川と同ブロックに入り、勝ち上がると準々決勝で対戦。着実に力をつけており、試合運びにも安定感が出てきた。ジュニアとして臨む最後の全日本で結果を残したい。

 また、昨年度大会で福原を破り3位に入賞した加藤杏華(十六銀行)、後期日本リーグで石川に土をつけた宋恵佳(中国電力)、社会人女王の森薗美月(サンリツ)、平成26年度大会準優勝の森薗美咲(日立化成)ら日本リーガーも意地を見せたい。世界ランキングを53位まで上げ、世界選手権選考会でも好調なプレーを見せた芝田沙季(ミキハウス)、全日学優勝の成本綾海(同志社大)、全日学選抜優勝の山本怜(中央大)らも、ジュニア世代に負けず躍進を期す。
  • 現在3連覇中の石川

  • 昨年度大会では圧倒的な強さを見せた

  • 伊藤は史上最年少Vを目指す

  • 前回準Vの平野も最年少Vを狙う