昨年の国体予選で並みいる日本リーガーを連破し、東京代表の座を射止めた村井桂(法政大)。巨漢を活かした力強い両ハンドを見せたと思えば、カットやしゃがみ込みサービスなどトリッキーなプレーで相手のリズムを崩していく。卓球部に入ったのは中学2年からという遅咲きであり、高校もスポーツ推薦ではなく一般入試で日大豊山に入学した。
3歳から7年間、両親の仕事の関係で海外で暮らし、英語とフランス語を話すトリリンガルだ。
ラケットはティモボルALC、フォアバックともにテナジー05を貼っている。組み合わせは王道だが、こだわりは強い。
「自分自身がパワーがあるほうだと思うので、特殊素材でもあまり弾みすぎないのが好きです。『水谷隼ZLC』みたいに硬いと球離れが早くて、勝手に飛んでしまう。フルスイングで打つとオーバーしてしまうので、回転がかかってコントロールが良いティモボルALCが一番しっくりきました。
ラケットのこだわりはグリップです。アナトミックを使っています。STだとすっぽ抜ける感覚があるし、フレアだとグリップが固定されすぎてしまいます。ぼくはフォアとバックでグリップがかなり変わります。フォアがすごく深くて、バックは浅い。握り替えやすくて、なおかつすっぽ抜けないもの。そのバランスがANが良かったんです。
ラバーは回転で攻めていきたいからテナジー05です。バックは64を使っていましたが、05にしたほうが弧線が出て安定しました。また、ボールがG40+なのですごく硬くて、球離れが早い。引っかかりの良いラバーで補うようにしています」