「よくやった」という表情ではなかった。悔しい表情を見せながら試合コートから出てきた倉嶋監督のコメント。
「もっと良い勝負ができると思っていた。中国選手が相手だと何かやられるんじゃないかという思いをもって戦いすぎて、イージーミスがあった。それがなかったらリードできる展開になったかもしれない。許シンの厳しいサービスがフォア前に出されて、チキータとか多彩な技術で対応できなかったのが敗因。とは言え、この世界選手権に13歳張本の爪痕を残すことができた。
サービス、台上技術が上達しているし、チキータとフリックを使い分けることができる。張本は世界でも十分戦えるプレースタイルになっている。
張本のフォアにサービスを出してループをさせてそれをカウンターで狙ってきた。絶妙なサービスだった。
ぼくの中で驚いているのは張本は完成形ではなく、40、50%くらいなのに、これだけ世界に衝撃を与えるプレーができたこと。でも、まだ道半ば。チャンピオンに近づくにはまだ足りないことがいっぱいある。
張本はこの半年間で成長したし、代表で過ごした半年間が大きかった」