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2017世界卓球デュッセルドルフ大会速報

 4月のアジア選手権で丁寧・朱雨玲・陳夢と中国勢を連破して優勝を飾ったことで、帰国後は報道陣からの取材の申し込みが殺到したという平野美宇。5月のNT合宿は、基本的に取材はシャットアウトしたというほどの加熱ぶりだった。その中にあっても平野は「前より少しでも自分のことを対等に見てくれるとしたら、十分にうれしい。昔では考えられなかったことですから」と肩の力の抜けたコメント。……と思いきや、「自分は中国選手を完全に越えたいと思っているので、今大会でそれを証明できたらいいかなと思っています」と負けん気の強さをのぞかせる。さすがアジア選手権の丁寧戦で、何度も相手のマッチポイントを跳ね返し、勝利をつかんだだけのことはある。

 女子NTの馬場美香監督は、平野のアジア選手権での勝利の中でも、丁寧戦での勝利が大きかったと指摘する。「平野は丁寧が苦手だ、苦手だと言っていた。だけどラリー展開や攻め方次第でチャンスはあると思っていた。勝利の最大の要因は、リードされても試合をあきらめなかったことですね」。これまで一方的なスコアで敗れる試合が多かった丁寧に対し、5ゲームズマッチとはいえ初勝利を収めたことは、彼女にとって大きな自信になったはずだ。

 「ダブルスとシングルスの2種目あるので、その両方でメダルを獲得できるように頑張りたい。まずメダルを獲得して、そのうえでもっと上を目指せればいいかなと思います」と語る平野。ダブルスのパートナーは、これまで組んできた伊藤美誠ではなく、石川佳純。平野はこれまで、女子複や混合複で左利きの選手とペアを組んだ経験がほとんどないが、東京五輪を見据えたこのペアリングで成績を残せれば大きな意味を持つ。大会前にドイツ・グレンツァオで行う調整合宿でも、コンビネーションの向上に努めて大会に臨む。
  • 平野美宇、世界選手権でも旋風を巻き起こす!

  • 17日の記者会見ではリラックスした表情

  • 公開練習の終了後、馬場監督(右)からアドバイスを受ける平野