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2017世界卓球デュッセルドルフ大会速報

 サブアリーナで行われている女子シングルス1回戦。昨年の世界ジュニアで2位になった麦子詠(香港)を、ストレートで下したタモルワン(タイ)のプレーに目を見開かされた。前陣でのキレのある両ハンド強打に加え、中陣でのバックのしのぎも低く正確で、麦子詠が打ちあぐんでいた。台上プレーがうまいアジア勢を包み込んでしまうような、プレー領域が広く正確なオールラウンドプレー。14年ユース五輪でも活躍して注目されたが、プレーが大きくスケールアップした印象だ。

 「麦子詠とは一度試合をしたことがあって、その時は勝っていたけど、今回はまさかストレートで勝てるとは思わなかった。両サイドをワイドに攻めることと、ミドルへの攻めを心掛けました」と笑顔のタモルワン。試合中は真剣な表情ですが、コートから離れると満面の笑顔。タイからオーストリアに渡り、WSA(シュラガーアカデミー)に練習の拠点を置いていたが、その閉鎖に伴って現在はハンガリーのナショナルチームと一緒に練習しているという。

今大会の目標を尋ねると「わかりません……、だって次にサマラ(ルーマニア)と当たるから(笑)」とのこと。しかし、そのサマラに前回の初対戦では勝っているそうで、十分にチャンスはありそう。こういう選手が上位に入ってくると、世界選手権はさらに面白くなる。取材後に「アリガト〜」と笑顔で言ってくれました。