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2017世界卓球デュッセルドルフ大会速報

●男子シングルス2回戦
張本智和 7、6、12、-7、8 水谷隼

 出足から攻めまくる張本が2ゲームを先取したこのゲーム。調子の出ない水谷はどこかやりにくそうだった。
 3ゲーム目も7-5と張本がリードするも、7-8と水谷が逆転。しかし、張本は10-9でゲームポイント。すかさず10-10と水谷が追いつく。12-11で水谷が吠えるが、12-12と張本が追いつく。張本の、上から押さえつけるようなバックハンドカウンターで13-12と再びゲームポイント。ここで張本がタイムアウト。次をチキータで張本が14-12と勝利に王手を掛けた。
 
 4ゲーム目、5-2で張本リードで水谷がタイムアウト。7-4から水谷が7本連取で11-7で取り返す。5ゲーム目、張本のサービスにストップレシーブを浮かす水谷。3−0と張本がリード。4-2、6-4、水谷が下がってラリーをする場面でも、張本の攻撃はミスがない。7-4、8-4、9-5、張本勝利へ近づく。最後は11-8で13歳の張本が五輪メダリストを打ち破り、世界を驚愕させた。

●試合後の水谷のコメント。
「1ゲーム目、2ゲーム目が本当に良くなくて、相手に主導権を奪われて、立て直そうとしたけど、張本が良くてどうしようもなかった。試合前にこうしようという作戦はあったけど、彼がことごとく対応してきて、自分のやることがなくなってしまった。サービス、レシーブで張本は優位に立ったし、ぼくは得意のサービス、レシーブで点を取れなかったのが敗因。本当に彼は強かった。プレーが素晴らしかったし、ぼくが食らいつくのが精一杯だった。ぼくが彼の良さを引き出してしまった。
 今日は本当に完敗だった。張本は非常に楽しみ。彼のためにも自分が成長したいし、まだまだ引退はできない」

●試合後の張本のコメント
「今まで卓球をやってきて一番うれしい。サービスが良くて、レシーブでもストップも良く、チキータも効いていたし、すべてが良かった。3ゲーム目、ジュースで取って、これは絶対勝たなければいけないと思いました。タイムアウトは3回目のゲームポイントだったので、一度気持ちを落ち着かせようと思いました。そこで次はチキータしか点が取れないと思った。
 試合前の作戦は、レシーブはチキータで攻め、サービスは上回転と下回転を出して、ラリーで勝とうとしました。前に水谷さんに教えてもらったYGを1ゲーム目の10-7で出して、得点できた。
 試合前は勝つ可能性は5%だと思っていたけど、勝とうとする気持ちだけは100%だった。相手は水谷さんで緊張はしていた。
 勝った瞬間は、本当に勝ったのかとビックリしてた。9-5から9-8まできて、水谷さんが怖いと思ったし、ここで負けたら一生後悔すると思った。
 憧れの水谷さんにほめてもらえてとてもうれしい。水谷さんはメダルを目指していたと思う。ぼくは初心に戻って、次の試合も、その次の試合もひとつでも多く勝ちたい」