●男子団体準決勝
〈上海市 3ー2 解放軍〉
許シン 11、ー5、7、ー11、ー8 樊振東○
○尚坤 11、ー10、8、8 周雨
○趙子豪 8、ー3、ー3、4、6 徐晨皓
尚坤 ー5、ー9、ー7 樊振東○
○許シン ー8、ー7、5、8、3 周雨
試合時間3時間55分、もつれた男子団体準決勝のもうひと試合は、何とも拍子抜けの結末が待っていた……。
5番ラストで周雨に2ゲームを連取されながら、ロングサービスと打球点を落とした変化の激しいドライブで2ー2に追いついた許シン。最終ゲームも中盤で5ー2から10ー2と一気に離してマッチポイント。
さらに10ー3で迎えた2回目のマッチポイント。許シンが後陣からやっとつないだボールを、周雨がフォアスマッシュ。これが決まり、10ー4。まだ許シンのマッチポイントはたくさんあるな……と思ったところで、なぜかカウントは11ー3。自分の失点だと思っていた許シンが主審に(洒落じゃないです)確認に行き、場内のオーロラビジョンにリプレイが出た。
……なんと周雨のスマッシュは、自分のコートでバウンドしていたのだ。このリプレイに沸く上海市の応援団と、「どうなってんの?」と手を広げながらチームメイトの祝福を受ける許シン。勝利のガッツポーズを出すタイミングを失ってしまったが、見事な逆転勝ちだった。
それにしても周雨、自分ではミスをしたことは十分わかっていたと思うが……。女性ファンの黄色い声援が飛んでいただけに、彼にとってはバツの悪い結末だった。
1959・1965年の第1・2回大会を連覇して以来、男子団体での優勝がない上海市チームだが、実に52年ぶりの優勝へ舞台は整った。ただ、気になるのは許シンの左肩の状態。周雨戦の中盤からかなり痛そうな表情を見せ、試合後も入念にアイシングをしていた。2番手の尚坤、3番手の趙子豪がきっちりサポートしたい。