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全中国運動会・速報2017

●女子シングルス決勝
丁寧(北京市) ー13、3、4、ー8、5、9 劉詩ウェン(広東省)
●女子シングルス3位決定戦
朱雨玲(四川省) ー7、7、9、ー7、7 王芸迪(雲南省)

女子シングルスは丁寧が初優勝!

第1ゲームのラブオールから、劉詩ウェンが快速バックハンドで丁寧のフォアサイドを打ち抜いた決勝。このゲームはジュースの連続となるが、劉詩ウェンが15ー13で奪取する。

その後は、お互いにフォアサイドに決定打を狙いながら、激しい両ハンドのラリー戦を展開。ベンチに戻ってきた丁寧の額に幾筋も汗が流れる。コートの両サイドの3階席には、それぞれ丁寧のファンと劉詩ウェンのファンが陣取り、応援合戦を繰り広げる。

ゲームカウント2ー2の第5ゲーム、2ー2から丁寧が5点を連取し、そのままリードを保って11ー5。両サイドに大きく振り合うラリー戦になると、最後には上背のない劉詩ウェンが苦しくなり、最後はミドルやフォアサイドに打ち抜かれる。先に仕掛けたい劉詩ウェンだが、もうひとつ攻め手を欠く。

第6ゲームの3ー3でも、劉詩ウェンは台上にやや浮いたボールを打ち込めず、ダブルストップ。逆に丁寧はそのストップをすかさずバックハンドで狙い、得点した。9ー9まで競り合ったこのゲームも、最後は丁寧が2本連取して11ー9。その瞬間、両手を高々と挙げて吠えた。

このふたりの試合を観ていると、どうしても2010年の世界団体選手権を思い出す。ともに決勝のシンガポール戦で失点して金星を献上。ふたりの再出発は、スタートラインよりもかなり後方からだった。それから7年。身長もプレースタイルも対照的なふたりのライバルは、全中国運動会という「もうひとつのビッグゲーム」で、改めて明暗を分ける形となった。

劉詩ウェンが復活の優勝を遂げ、そこから一気に飛躍していくというシナリオも、見てみたかったのだが……。
  • 優勝の瞬間、丁寧は大きくガッツポーズ!

  • 苦楽をともにしてきた、ベンチの郭炎コーチと抱擁

  • 放心したような笑顔のあとで、

  • 大粒の涙を流した。その胸に去来するものとは……

  • ボールセンスを見せつけた劉詩ウェンだが、運命を変える一球が欲しかった