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2017世界ジュニア選手権大会

11月26日〜12月3日、イタリアのリーヴァ・デル・ガルダで行われる世界ジュニア選手権。その開幕が直前に迫る中、男子団体とシングルスで2連覇がかかっていた張本智和(JOCエリートアカデミー)の欠場が発表された。

本当に残念なニュースだが、張本は11月に入ってからユース五輪予選、ドイツオープン、スウェーデンオープンと転戦し、さらに世界ジュニア後の12月もITTFワールドツアー・グランドファイナルに2018世界選手権(団体戦)最終選考会と大会続き。右肩の故障の悪化を防ぐのは賢明な判断だろう。今大会を戦う日本男子チームのメンバーは下記のとおり。

[日本男子チーム]
■田㔟邦史監督
木造勇人(愛工大名電高・WR85)
髙見真己(愛工大名電高・WR243)
田中佑汰(愛工大名電高・WR304)
宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園・WR223)
※WR=2017年11月発表の世界ランキング

前回の団体優勝を経験しているのは木造のみ。髙見、田中、宇田はいずれも世界ジュニア初出場となる。

木造、髙見、田中のいる愛工大名電高は、今や高校卓球界の「横綱」。10月の全日本団体では、社会人の最強チーム・協和発酵キリンをあと一歩まで追い詰めた。惜しくも敗れた後、今枝一郎監督は「日の丸を背負って、4人しか出ない日本の代表のうち3人も出るというのは、それだけの責任がある。あと一ヶ月半、成長して世界ジュニアを迎えるというのをひとつのテーマにして、彼らには接するようにしている」とコメント。インターハイや高校選抜で修羅場をくぐり抜けてきた、団体戦での豊富な経験とチームスピリットは、世界ジュニアでも必ずや力を発揮するはずだ。

そして、団体戦を戦ううえで重要になるのは、日本にとって初戦となる第2ステージ。12チームが4つのグループに分かれて戦い、上位2チームが準々決勝に進むことができるが、各グループの1位チームと準々決勝で当たる2位通過は避けたい。

日本男子は前回、第2ステージのルーマニア戦で木造が2敗を喫し、苦戦を強いられた。この時に今枝監督は木造を「出足で一度苦しんでから、調子を上げていくタイプ」と評したが、唯一の世界ジュニア経験者である木造は、今大会ではチームを引っ張る立場。出足からエンジン全開で臨んでもらいたい。

また、張本に替わって出場する宇田は、国際大会での経験が豊富で、ベルギーオープンでフランチスカ(ドイツ)やアポロニア(ポルトガル)を破った実績もある。うまく調子の波に乗れば、エース級の活躍も期待できるだけに、宇田をどこで使うか、その後はどう起用するか、田㔟監督の腕の見せどころだ。
  • 木造、今大会は大黒柱としてチームを引っ張る

  • 初の世界ジュニア代表、髙見の活躍に期待

  • 全日本団体で大活躍した田中、世界ジュニアでもブレイクか

  • 宇田、代替出場のチャンスを生かして存分に暴れたい