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2017世界ジュニア選手権大会

男女団体第2ステージ、日本に次いで第2シードの中国は、ともに1点も落とさずに準々決勝へ勝ち上がった。
しかし、気になるのはそのオーダー。女子は初戦で、明らかに格下のブラジルに対し、王曼昱と孫穎莎というツートップを2点起用。続くアメリカ戦も3番を銭天一から石洵瑶にスイッチしただけで、王曼昱と孫穎莎を使い続けた。男子も同様で、2試合とも世界ジュニアでの経験豊富な王楚欽と薛飛を2点起用、3番に徐海東というオーダー。圧倒的な強さと裏腹に、ローリスクな戦いに徹している。

今回、日本男子チームにスタッフとして帯同している董崎岷コーチ(美崎クラブ)に、中国の戦いぶりについて少し聞いてみた。「今回、中国は男女とも本当のベストメンバーですね。去年、男女両方とも団体で負けたことも関係しているでしょう。それに今年、中国の卓球界はいろいろあって、プレッシャーが大きい。この大会はジュニアの大会ですけど、負けるわけにはいかない大会です。だからベストメンバーなんです」。国からのプレッシャーが、経験や育成を重視したオーダーを組むことを許さないのだ。

一方、男子の有望株である牛冠凱は、チームで唯一コートに立っていない。第2試合を前にした練習会場では、コーチに厳しく叱責され、直立不動で話を聞く牛冠凱の姿があった。その後の練習でも、他のメンバーは軽い調整だったが、牛冠凱だけ全面をフォアで動いてカウンターするハードな多球練習をこなしていた。2カ月前の男子国家1・2軍チームの入れ替え戦で1軍に上がり、2軍をわずか2カ月で「クリア」。張継科や馬龍以上の逸材とも言われる牛だが、団体戦でのデビューはあるのか。

男女団体第2ステージの結果は下記のとおり。

★男子団体第2ステージの結果
E 1位:日本(2勝0敗)/2位:ドイツ(1勝1敗)/3位:イタリア(0勝2敗)
F 1位:中国(2勝0敗)/2位:フランス(1勝1敗)/3位:インド(0勝2敗)
G 1位:ルーマニア(2勝0敗)/2位:韓国(1勝1敗)/3位:スウェーデン(0勝2敗)
H 1位:チャイニーズタイペイ(2勝0敗)/2位:アメリカ(1勝1敗)/3位:ロシア(0勝2敗)

☆女子団体第2ステージの結果
E 1位:日本(2勝0敗)/2位:セルビア(1勝1敗)/3位:香港(0勝2敗)
F 1位:中国(2勝0敗)/2位:アメリカ(1勝1敗)/3位:ブラジル(0勝2敗)
G 1位:韓国(2勝0敗)/2位:ドイツ(1勝1敗)/3位:ロシア(0勝2敗)
H 1位:ルーマニア(2勝0敗)/2位:チャイニーズタイペイ(1勝1敗)/3位:チェコ(0勝2敗)
  • サービスから両ハンドドライブをビシビシ決めている王楚欽

  • 孫穎莎、ボールに回転をかけるセンスは抜群

  • 劉志強監督から、強い口調で指導を受けていた牛冠凱