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2017世界ジュニア選手権大会

●男子団体決勝
〈中国 3−0 日本〉
○薛飛 −9、3、8、9 木造
○王楚欽 6、−8、6、6 田中
○徐海東 6、9、4 高見

過去の世界ジュニアでは、05年リンツ大会の決勝で唯一中国を破っている日本男子チーム。しかし、この時の中国チームは北京市チームの若手が主体で、ベストメンバーとは言い難い陣容だった。今大会、間違いなくベストメンバーの中国と決勝で激突し、中国から12年ぶりの勝利を目指したが、その果実は近いようで遠かった。

試合後、田勢監督はトップ木造対薛飛の一戦について、「3ゲーム目、4ゲーム目も7−7や8−8というところまでは持ち込んでいるのに、そこからミスが出た。的確にポイントできていれば、勝つチャンスは十分あった」と振り返った。試合の序盤でフォア前へのサービスにうまく対応し、1ゲームを先取した木造だが、その後が続かなかった。

2番田中は、出足からあまいサービスは王楚欽に一発で打ち抜かれる。初めて対戦する相手のサービスを強く狙い打てる、王楚欽の選球眼は素晴らしいものだ。逆に田中は初対戦ということで1ゲーム目はペースをつかめなかったが、1ゲーム目の終了後、ベンチで田勢監督に「まずは田中の得意なところからはじめて、レシーブもチキータから入ってバックで先手を取っていこう」とアドバイスされ、2ゲーム目は6−0とリード。このゲームを11−8で奪ったが、その後は王楚欽にうまくフォアサイドを攻められた。

3番高見は徐海東からゲームを奪うことはできず。「徐海東に対しては、まず台上で先手を取り、ラリーではバックサイドが強いのでミドルをうまく使い、バックサイドに打つ時は強く攻めるという作戦でした」(田勢監督)。しかし、試合の序盤でフォア前へのサービスをうまく処理されてからサービスに迷いが生じ、反撃の狼煙(のろし)を上げる前に0−3で押し切られた。

団体戦でMVP級の活躍を見せた田中は、「団体戦でのプレーは、かなり自信になりました」とコメント。「決勝前は対策練習をしていたので、その成果をできる限り出すことと、あとはいつもどおりのガッツを出して向かっていくことを心がけました。2ゲーム目を取れた要因は、レシーブからの展開が良くなったことです」(田中)。今大会で飛び出したニューヒーローは、明日のシングルス予選リーグで個人戦にデビュー。大会期間中にどこまで伸びるのか、楽しみだ。
  • 男子団体決勝トップで薛飛に惜敗した木造

  • 田中、敗れたとはいえ存在感を示した団体戦だった

  • 髙見、徐海東からゲームを奪うことはできず

  • 一発の威力を見せつけた王楚欽

  • 中国男子、これで2大会ぶり13回目の優勝