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2017世界ジュニア選手権大会

昨日の女子団体決勝、孫穎莎と王曼昱という中国の二枚看板に対し、果敢に挑んだ加藤美優。結果的には2敗を喫したが、孫穎莎のサービスが長くなるところをすかさず打ち抜き、フォアのスマッシュも交えて応戦したプレーは迫力があった。横で一緒に写真を撮っていた韓国のカメラマン、アン・ソンホさんが「カトーミユ、ベリーストロング!」と言ってくれた。

1学年下に平野美宇・伊藤美誠・早田ひなという「黄金トリオ」がいる加藤。昨年も世界ジュニアに出場した加藤だが、団体戦の出場機会は準決勝の香港戦3番の1試合のみ。過去に出場した12・13年大会でも、決勝で彼女の出番はなかった。

しかし、最後の世界ジュニアとなる今大会、決勝トーナメントでは常に2点起用。「加藤は自分の経験や、『この大会で勝ちたい』という気持ちをチームに持ち込んでくれた。勝ちたいという気持ちは一番強かったと思うので、チームを引っ張ってくれましたね」と決勝後に渡邊隆司監督は語った。
「ベンチでも進んでビデオを撮ったり、水の受け渡しのような些細なところまで気がついて、チームを支えてくれた。卓球の実力以外の部分でも引っ張ってくれたので、すごく助かりました」(渡邊監督)。

加藤が出場した大会で、すぐに思い出されるのが中国・南京で行われた14年ユース五輪。シングルス準決勝・3位決定戦で相次いで敗れてメダルを逃し、心身ともにボロボロという状態で混合団体を戦い抜き、銀メダルを獲得した。当時はまだ自分のことで精一杯だった少女が、今大会では多くの面で成長を証明している。

団体決勝で中国を破ることができず、落胆を隠せなかった加藤だが、まだ個人戦でリベンジのチャンスはある。気持ちを切り替えて、明日以降の試合に臨んでもらいたい。
  • キャプテンとしてチームを引っ張った加藤

  • ちょっと懐かしい一枚。14年ユース五輪で混合団体決勝進出を決め、涙

  • ベンチからも大きな声援を送る