速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

2017世界ジュニア選手権大会

女子シングルス2回戦で木原を破ったカマス(インド)。インドから女子選手としては唯一の出場。驚かされたのはそのボールセンスだ。多くの選手が手こずる木原のフォアサービスを確実にレシーブし、フォアドライブを多彩なコースに打ち分ける。正統派の右シェークドライブ型だ。

6ゲーム目、木原が10−8とゲームポイントを握り、10−9となった場面で、やや劣勢になったラリーからフォアストレートに打ち抜いた一打には驚かされた。このフォアストレートがあるために、木原も待ちを絞りにくくなった。

少年のような顔立ちと、スラリとしてボディバランスの良い体躯。しかし、少しだけ話を聞いてみると、意外なくらい高音の「アニメ声」。「木原選手はとても強い選手なので、勝てて本当にうれしい」と声を弾ませた。9歳で卓球を始め、現在の練習拠点はインド。彼女のベンチに入ったイタリア人コーチのマッシモ・コンスタンティーニと、さらにドイツ人のコーチもひとりおり、しっかり指導を受けることができているという。

「表ソフトのボールは嫌だとは思わなかった?」と聞いてみたら、「インドには表ソフトや粒高を使う選手がたくさんいるから、それほど嫌ではなかったです」との答え。……なるほど、インド女子はアンチや粒高、表ソフトなど異質の選手が多い「異質王国」。だから苦手意識はなかったのだ。

ちなみに憧れの選手は李暁霞とのこと。インドリーグの開催で盛り上がるインドの卓球界。こんな才能が次々に出てくれば、将来がますます楽しみだ。
  • 木原を破ったカマス

  • ベンチに入ったコーチのコンスタンティーニ