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2017世界ジュニア選手権大会

●男子シングルス準々決勝
薛飛(中国) 5、5、6、−9、5 M.ムッティ(イタリア)
王楚欽(中国) 2、3、−9、7、6 クヌーデ(ベルギー)
牛冠凱(中国) −10、8、−5、−7、12、9、6 安宰賢(韓国)
モアガド(スウェーデン) 8、9、10、7 徐海東(中国)

男子シングルス準々決勝、中国のベスト4独占を阻止したのはスウェーデンのトルルス・モルガド。3回戦で木造を破った男が、なんと中国の徐海東をストレートで下した!

すでに今回の速報でも取り上げているが、非常に浅いグリップから多彩な台上テクニックと、鋭いフォアドライブやフォアフリックを放つモアガド。徐海東戦では、両ハンドのブロックと弾き打つバックハンドのミート打ちで得点を重ね、ロビングでしのいでから後陣でカットで返球してミスを誘う場面も。

さらに「準々決勝の前のラウンドでは、ぼくのフォアハンドはそれほど良くなかったけど、準々決勝では良かったと思う」と試合後に語ったとおり、一発のフォアドライブの威力もかなりのものだった。浅いグリップで瞬間的にスナップ(手首)を利かせるので、スイングの見た目以上にボールが速い。徐海東は2回戦でカットのアブセフ(ロシア)、3回戦でシポシュ(ルーマニア)との激戦を制し、かなりの疲労があったことは確かだが、まさかストレートで破るとは……。

「彼に裏面でドライブをかけさせてから、バックハンドで彼のフォアサイドへ強くプッシュすることができた。中国選手と対戦すると、強力なフォアハンドで攻めてくると予測できるけど、彼は裏面打法からラリーを始めて、安定志向だけれどパワーはない。だから自分のレシーブの時には、安心してレシーブすることができたよ」(モアガド)。コメントの端々に自信をうかがわせ、なかなかの大物感を漂わせる15歳。明日の準決勝、牛冠凱戦が楽しみだ。

そして韓国のエース安宰賢は、中国の牛冠凱を追い詰めた。中・後陣で弧線を巧みに操る両ハンドドライブで、ゲームカウント3−1の5ゲーム目は勝利まであと一歩。しかし、ここを牛冠凱にしのぎ切られると、後陣で運動量が多い安宰賢は次第に強打の決定率が落ち、牛のブロックにつかまった。中国越えを目前にして失速した。
  • モアガド、まさか中国選手を4−0で破るとは…

  • 安宰賢、ベスト4入りは目前だった

  • 「どうだ!」と両手を広げるモアガド。ストレート勝ちには恐れ入った

  • 地元観衆の声援を集め、ベスト8まで勝ち上がったM.ムッティ