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2017世界ジュニア選手権大会

今大会が始まってから、練習会場で、あるいはコートの傍らで、毎日のように直立不動でお叱りを受けている男がいる。その名は牛冠凱。昨日の男子シングルス3回戦では、チャイニーズタイペイの馮翊新に楽勝ペースからゲームオールまで持ち込まれてしまい、その後の劉志軍監督のお叱りは延々と続いた。しかし、これは期待の現れと見るべきだろう。王楚欽の下の年代で、彼以外に将来が期待できる選手は、今のところ見あたらない。

今大会の牛冠凱のプレーは、バックハンドの比率が相当高い。決定打としてフォアの一発ドライブはあるのだが、ラリー全体でも60〜70%くらいはバックハンドで処理しているように感じられる。昨日の準々決勝後のインタビューでは「ぼくはプレーの中にもっとバックハンドを取り入れていきたい、フォアハンドは基本的に強打の時だけ」と語っている。

かつて張継科がチキータとバックドライブを連発して華々しい活躍を始めた時、中国チームの首脳陣は彼のプレースタイルの方向性について協議を重ね、彼のフォアハンドを強化していった。牛冠凱も決定打としてのフォアハンドの重要性は認識しているはずだが、かつての張継科のようなバックハンドを多用するスタイルを志向しているのか。堅いブロックを誇るモアガドとの準決勝は、興味が尽きない一戦だ。
  • 冠凱という名前は、チャンピオンにはピッタリ

  • 劉志軍監督にはしこたま怒られていた