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平成29年度全日本選手権速報

 好調の森薗政崇をストレートで下した張本智和。試合後、森薗は「張本はストップのタイミングが他の人より遅いのに、ピタッと止めてくる。遅いから台から下がると短く止まってきて、それで先手を取れなかった」と語った。見ていても張本はやや打球点を落としたところから、キュッと回転をかけてバックストップをコントロールしている。ほぼ同じ体勢から、チキータとストップの二段構え。張本のバックハンドの、類い希なセンスを物語るプレーだろう。以下は決勝後の張本のコメント。

「決勝まで行って水谷さんとやるのが目標だったので、勝てて良かった。準決勝は自分の一番良いプレーではなかったけど、決勝に向けてそこを修正していきたい。今年は全種目で上位にいけた。去年は不本意な成績だったけど、あとひとつ勝って有終の美を飾りたい。前回(世界選手権)では水谷さんに勝つ確率は5%と言ったんですけど、今は50%対50%だと思うし、自分のパフォーマンスを出したほうが勝つと思う」(張本)

 敗れた森薗はシングルスで初の表彰台となったが、「今大会は4強までいけたけど、格上に勝っていない4強」と語った。「ぼくもチキータには自信があるけど、張本くんのように3球目とかラリーでうまく使えない。それはぼくも取り入れていきたい」と前向きに語った。大学生活最後の全日本で、シングルス3位、混合ダブルス優勝という好成績を残した森薗。最後に喫した敗戦のショックは小さくないはずだが、これを糧に、若きサムライのさらなる成長に期待したい。
  • 張本は水谷の待つ決勝へ

  • 張本のに完敗も初の表彰台を決めた森薗