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2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

●男子予選グループ・第3戦
〈イングランド 3−1 日本〉
 ドリンコール −7、5、3、−5、−4 水谷○
○ピチフォード 5、5、3 張本
○ウォーカー 9、10、8 丹羽
○ピチフォード 4、−9、9、−6、8 水谷

日本、イングランドに1−3で敗れ、今大会初の黒星……!
すでにチャイニーズタイペイを3−1で下しているイングランド。グループCの1位通過は限りなく難しくなった。

日本はトップ水谷が1ゲームを先取したものの、2ゲーム目以降は劣勢。3ゲーム目の開始時からメガネを外して臨んだが、2−3かららしからぬイージーミスの連続で7点連取を許す。ヨーロッパ選手には珍しく、縦回転系のサービスを軸に試合を組み立てるドリンコールに、水谷はレシーブでうまく先手が取れない。万事休すと思われたが、4ゲーム目からバックドライブで先に攻めるパターンに切り替え、最終ゲームも中盤で突き放して逆転勝ち。日本が1点を先制する。

2番張本は完敗。手足が長く、巧みに緩急をつけながら両サイドを鋭角に攻めてくるピチフォードの前に、2月のチームワールドカップに続いてストレート負け。サービスはフォア前を中心にうまく散らされ、バック対バックの展開では先にストレートを攻められた。バック対バックで勝負できないと、フォアで勝負したボールにミスが出る。張本のリズムがピチフォードにピッタリ合ってしまった。強いて言えば、1ゲーム目5−5からエッジが2本続き、相手に流れを持っていかれたのが惜しまれるが、張本の得点パターンが全く通じなかった。

3番は丹羽対ウォーカー。丹羽のフォアへ逃げる右横回転サービスに、バック前へのサービスを組み合わせるウォーカーのサービスはうまかった。一方、丹羽は終盤で下回転サービスで何本かサービスエースを奪ったものの、中盤までサービスがほとんど効かず、得意のサービス・レシーブで優位に立てなかった。台から距離を取り、丹羽の速攻を苦にしなかったウォーカーがストレート勝ち。日本は1−2と窮地に追い込まれる。

4番は水谷対ピチフォードのエース対決。ピチフォードの剛球は留まるところを知らず、厳しくサイドを切ったかと思えば、ミドルにナックルでうまくつながれる。しかし、水谷も第2ゲームは勝負を懸け、10−9のゲームポイントではバックハンドから回り込みフォアドライブで狙い打ち、11−9。
3ゲーム目は互いに下回転系のサービスで、お互いのプレーを縛り合うような展開。7−10から水谷が9−10まで追い上げたが、今度はピチフォードが水谷の下回転サービスをチキータで狙い打ち、9−11でピチフォードがゲームをリードする。4ゲーム目は水谷が徹底してピチフォードのフォア前にサービス・レシーブを集め、フリックも狙い打って水谷が11−6。勝負は最終ゲームへ。

最終ゲームは水谷のストップがフォア前にとまるか、ピチフォードがそれを狙うか、という展開。水谷6−9から8−9まで挽回したところで自らタイムアウトを取り、次の一本でストップをピタリと止めたが、ラリー戦でピチフォードに打ち切られて8−10。最後もピチフォードの剛球を止めきれず、ブロックがオーバーして万事休す。日本、予選グループでは14年東京大会のギリシャ戦以来となる敗戦を喫した。
  • 日本から2点を奪ったピチフォード。ボールに絡みつくようなリーチの長さ

  • 2番で敗れた張本。2月のチームワールドカップのリベンジならず

  • 3番で丹羽を破ったウォーカーも強かった

  • 水谷、ピチフォードのフォア前へのストップで勝負したが、あと一歩及ばず

  • 4番ピチフォード、勝利の瞬間