速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

日本男子から2点を奪ったイングランドのリアム・ピチフォード。前回大会の準決勝では吉村真晴、水谷隼との激戦に敗れたが、その実力はやはりダテではなかった。世界ランキング65位という数字は、彼の実力を全く反映していない。イングランド卓球協会にもっと予算があり、ワールドツアーに数多く派遣されていれば、世界ランキング15位以内に入ってもおかしくない選手だ。

非常に華奢な体つきながら、相手のわずかな重心の移動、次球の待ちを予測して打球直前でコースを変え、さらに瞬間的に威力を出す能力はさながら「ゴム人間」のよう。前回大会でピチフォードを破った吉村のしなやかさは「しなる青竹のよう」だと感じたが、ピチフォードの身のこなしの柔らかさはまた少し違う。センサーが多くて強靱だ。
先ほどの速報でスウェーデン選手のニックネームについてお伝えしたが、イメージはスネイクかパイソン、つまり蛇。ルックスはどちらかというと童顔の部類だが、その剛球には一瞬で絡みついて噛み切るような凄みがある。

「すごくうれしいね。水谷戦の最後のところではナーバスになったけど、なんとかチャンスをものにできた。張本戦はロンドンでも勝っていたけど、今日は最初にラッキーポイントもあり、チャンスをつかむことができたし、日本に勝つという大きな成果を示せたね」。試合後にそう語ったピチフォード。リオ五輪の団体準々決勝で、馬龍(中国)を大いに苦しめた実力はやはりダテではなかった。
  • 小さいモーションから剛球を連発したピチフォード

  • チームの勝利を決めたピチフォードを迎えるベンチ