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2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

 中国戦トップで劉詩ウェンから逆転勝利を収めた伊藤美誠。国際大会での活躍で中国からもマークされる中、改めて中国に対抗できるレベル、そしてスタイルであることを証明した。以下は表彰式後の囲み取材でのコメント。

「1番は出足がすごく良くて、私自身は良い調子で臨めました。(2・3ゲーム目を落として)「いつもの展開だな、やばいな」と思ったんですけど、4ゲーム目を挽回して勝つことができてから良くなりました。でも最後もリードされていたし、どっちが勝つかわからなかった。粘り強さは見せられたかなと思います。

 私自身は最初から、日本が中国に勝つチャンスは全然あると思って臨んでいたし、それはみんなも思っていたと思う。無理だと思ったら無理だし、いけると思って臨んだ。前だったら「中国選手は強いな」と思っていたし、「負けてもしょうがない」という気持ちがすごくあったんですけど、今は負けたらメチャクチャ悔しい。絶対勝ちたい、勝ちに行くという気持ちで臨んでいる。それが成功したのかなと思います。
 めちゃくちゃ動けていたし、足が動いているから技術的にもよかった。苦しい展開の中で、ネットインされても後ろからしのいだり、中国選手にラリーで勝てたのはビックリというか、やってきた練習が良かったなと感じました」(伊藤)

 劉詩ウェン戦の最終ゲームは、5ー1でネットインを拾ってから、後ろに下がって劉詩ウェンのパワードライブをカウンタースマッシュ。「その1本のおかげで勝てた。あの1本がなかったらほぼ負けていたし、そこをしのいで、あきらめないで良かった」と語った。
 「いつもはあきらめていた場面でも、今回は団体戦ということであきらめることがなかったですね。あきらめずに最後まで粘れた。マッチポイントを握られてもサービスを持っていたのでチャンスだなと思いましたね。レシーブの時に1本取れれば大丈夫だと思っていた。勝利を決めた最後の一本は少しラッキーもあったんですけど、すごくうれしくて「良かった!」という感じでした」

 「すごく自信にはなったんですけど、中国選手はもっともっと対策してくると思うので、また続けて勝てるようにしたいなと思っています」と抱負を語った伊藤。「絶対に勝ちに行く」という思いを胸に、時に弾丸のようなスマッシュで、時に綿毛のようなナックルボールで、中国の長城に挑み続ける。
  • 表彰式後の記者会見での伊藤