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2018世界卓球ハルムスタッド大会速報

●男子団体決勝
〈中国 3−0 ドイツ〉
○馬龍 4、8、3 ボル
○樊振東 4、5、4 フィルス
○許シン −9、10、7、5 フランチスカ

男子団体決勝では2大会ぶりの顔合わせとなった中国対ドイツの一戦は、中国が3−0で完勝!
男子団体の連続優勝記録を更新する、9大会連続の優勝を果たした!

ドイツは右足の故障を抱え、昨日の韓国戦で張禹珍に完敗したオフチャロフをオーダーから外し、カットのフィルスを2点起用。3番に韓国戦ラストで勝利したフランチスカを置いた。カットのフィルスで中国に勝てるとは思っていないが、少しでもプレッシャーをかけ、ボルの2点と3番フランチスカで勝負し、3−2で競り勝つオーダーだ。

しかし、トップの馬龍とボルのエース対決で、試合の大勢は決まった。ボルも今大会好調の両ハンドのカウンタープレーを随所に見せたが、フォア前に低く正確な右横回転系のサービスを集められ、レシーブに苦しむ。7−4とリードした2ゲーム目、フォア前をバックでストップしようとしてミスが続き、このゲームを落とすと、3ゲーム目は4−0、7−2と馬龍が一気にリード。最後の一本も、ボルのレシーブドライブがネットに突き刺さった。
昨年12月に第一子が生まれた馬龍は、「ゆりかご」のポーズで自らを祝福。要所で強烈なカウンタードライブを交えながら、サービス・レシーブで得点を稼ぐ試合運びは円熟の極みだった。

2番樊振東対フィルスは樊振東の完勝。かつては力攻めのカット打ちが目立っていた樊振東だが、フィルスの安定したバックカットを正確にドライブで返球しながら、フォアのドライブやカーブロングでつないできたボールを狙ってペースをつかむ。
カットがないフィルスのフォアサイドは、樊振東にとって怖さがなかった。ドライブ対ドライブでもミスなく得点を重ね、硬さが取れてきた終盤は対カットでもパワードライブを連発した。

ドイツは3番フランチスカが反撃に出る。許シンのフォアサイドをバックドライブで攻め、中陣に下がった許シンのミドルを突いてから、強烈なフォアドライブを打ち込む。1ゲーム目は11−9でフランチスカ。

しかし、2ゲーム目9−10から3点連取で逆転した許シンは、次第に持ち味であるカウンターが威力を発揮。フランチスカの両ハンドドライブを、クロスにストレートにと鮮やかにカウンターで打ち抜く。中陣での躍動的なフットワークも復活し、4ゲーム目は5−1、9−4と一気にリードを広げ、最後は11−5。優勝を決めて左手にキスをした許シン、会場インタビューで「ぼくの左手は最もパワフルではないけれど、最も創造的」と語った。
  • 強かった馬龍、やはりエースはこの男だった

  • 好調のボル、決勝は敗れるもドイツの銀メダルに貢献

  • カット打ちにも進境を見せた樊振東

  • カットのフィルス、樊振東の豪打は受けきれず

  • 最強の3番、許シンが優勝を決めた

  • 中国に一矢を報いたフランチスカ

  • 優勝を決め、場内の歓声に応える中国チーム