男子団体決勝の終了後、表彰式およびプレス・カンファレンス(記者会見)が行われた。今大会のMVPであるビクトル・バルナ賞をスウェイスリングクラブから贈られたのは樊振東。チームへの貢献度から言えば馬龍のほうが上かもしれないが、準決勝・決勝の重要な場面を初めて任されたフレッシュマンを優先したのだろう。
表彰式後の会見で、樊振東は「今回はポジティブな勝利だった。今回の優勝が自分の今後にとって良いものになるだろう」とコメント。「中国男子チームはあまりうれしそうに見えないけど、それは疲れがあるから?」という記者からの質問には、「うれしそうに見えないかもしれないけど、内面ではとてもハッピーだよ」と答えて笑いを誘っていた。
故障者が続出する中で、自分自身も故障を抱えながらチームを引っ張ったドイツのボルは「勝てなかったのは残念だけど、とても良い結果だった。それぞれの選手の体の面での問題があったにも関わらずだ。オフチャロフも故障で、フランチスカも足を痛めていたし、自分も背中を痛めていた。中国とやる前に自分たちとの戦いでもある」と語った。傷ついた体に鞭(むち)を打って、最後まで大会を盛り上げたボル。欧州の皇帝としての礼儀を尽くした。