●女子シングルス決勝
銭天一(中国) 8、ー5、ー9、5、ー9、9、8 石洵瑶(中国)
●男子シングルス決勝
徐海東(中国) 11、4、ー8、9、8 宇田
無念……! 大会のフィナーレ、男子シングルス決勝に臨んだ宇田は、徐海東に1ー4で敗れて銀メダル!
大きな勝負の分かれ目は1ゲーム目。出足からバックストレートへのロングサービスを連発し、宇田のチキータを牽制してきた徐海東に出足で離されたが、終盤で逆転して10ー8とゲームポイント。しかし、ここで3球目フォアドライブ、レシーブドライブにミスが出て、11ー13で落とす。現地は午後から強い雨。宇田本人は否定したが、湿気の影響も少なからずあったかもしれない。それでも宇田はゲームカウント0ー2から3ゲーム目を取り、4ゲーム目も8ー6、9ー7で自分のサービス。しかし、ここから4点連取を喫した。1ゲーム目と4ゲーム目の終盤、このふたつの逆転が痛かった。
ベンチに入った田㔟監督は「徐海東の逆横の下回転サービスをツッツキでネットにかけて、それからレシーブの選択肢がだんだんなくなって、最後はチキータだけになってしまった」とコメント。個人戦に入ってからは、田㔟監督のアドバイスもあり、チキータ主体のレシーブからツッツキ・ストップを主体にしたレシーブに切り替え、中国選手を連破した宇田。多彩になった得点パターンが、この徐海東戦では封じられた。
準々決勝・準決勝と中国選手を破ってきた宇田だが、一番戦いやすいと思われた徐海東戦での敗戦。「中国選手を3人破るのはキツいですよ、やっぱり」という田㔟監督の言葉に実感がこもった。しかし、この銀メダルは胸を張って良い成績。あの水谷隼でさえ、05年大会決勝でバウムに敗れ、苦杯をなめている。将来、宇田幸矢が過去を振り返った時、「あの世界ジュニアが自分のターニングポイントになった」と、そう語るような大会であってほしい。
女子シングルス決勝はゲームオールの熱戦。序盤は湿気の影響で両選手ともイージーミスの連続だったが、徐々にラリー内容が良くなる。3ー2とリードして4冠に王手をかけた石洵瑶が、バッククロスに打ち抜くバックドライブで6ゲーム目も5ー0とリードしたが、銭天一がジワジワと逆転。最終ゲームも気迫のこもったプレーで勝利を手にした。