会場では男女とも予選グループが終了。異変が起こったのは男子だ。インド対ドイツは3−1でインド、イラン対ロシアはなんと3−0でイラン、さらにアメリカ対シンガポールも3−0でアメリカが勝利。従来の勢力図ならば格上であるはずのチームが軒並み敗れ、インド・ルーマニア・イラン・アメリカが準々決勝に進出した。
勢力図を激変させた立役者たちは、攻撃力にすぐれた強打者たちかと思いきや、さにあらず。むしろ守備力にその特長がある。ドイツから2点を奪ったインドのタッカルは、相変わらずの堅いバックブロックとバック強打、飛びつきざまにフォアストレートに放つカウンターを見せた。
ロシアのエース、左腕のシドレンコをストレートで破る金星を挙げたのは、イランのアバシ。バック面に粒高ラバーを貼り、粒高面でのレシーブ、さらにフォアでの前陣カット性ショートという必殺技から、腕も折れよと強烈なパワードライブを打ち込む。さすがのシドレンコも最後は集中力が切れた。
アメリカはユース五輪銅メダリストのカナク・ジャーに加え、緩急とコース取りにすぐれたアリゲッティというクセ者がいる。ともにラリー戦では粘り強い攻守で得点を重ねる。男子は間もなくドローの結果が出るはずだが、日本にとっても要注意のチームばかりだ。