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平成30年度全日本選手権速報

 カテゴリー、年代を超えた試合が各コートで繰り広げられるのも全日本ならでは。中学3年の香取位圭(卓桜会栃木卓球センター)が日本リーグ・十六銀行の加藤知秋に挑んだ。

 「相手は格上なので、元気に思い切ってやるだけ」と語った香取。年末年始には一般での戦いを想定し、湘南工大附属高に通う兄・利煕など、男子選手との練習を重ね調子は上々。試合は巻き込みサービスが効き、「ミマパンチ」ばりにフォアで押し込むような「ミカパンチ」が炸裂。しかし2ゲーム目以降は加藤も警戒したか、それ以降は徹底したバック攻めで香取の勢いを封じた。

 ジュニア女子は栃木県予選で敗退した香取だが、女子シングルスの予選ではなんと優勝で通過。今大会は実力及ばずに大会を去ったが小学6年から香取を指導する原代表は「高校できっと伸びてくれる」と期待を込める。
 「今は卓球が雑だけど、ここ最近は成長を感じるし、身体能力も高い。だから、これからまだまだ伸びると思うんです。他のメンバーがホープスとかでランキング入りしているのに、こいつだけあとちょっとでランキング入りを逃してきた。どうにかウチにいるうちにランク入りさせたかったんですけどね。でもチームの中心としてやってきてくれて、本当に感謝しています」(原代表)

 春からは高校生となり、強豪の正智深谷に進学する予定。正智深谷の平亮太監督からも「まだ荒いけど、これが固まっていって成熟した時を考えると魅力を感じる」との言葉をもらったという香取。桜のつぼみが花開くのは、一度厳しい冬の寒さにさらされてから。数年後のインターハイを盛り上げるのは、冬を越えて底知れぬポテンシャルを開花させた彼女かもしれない。

●女子シングルス1回戦
加藤知秋(十六銀行) 5、10、5 香取位圭(卓桜会栃木卓球センター)
  • 日本リーガー相手に、臆せず向かっていった香取