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速報・現地リポート

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世界卓球ブダペスト大会

◎大会第8日目・4月28日のタイムテーブル

〈男子シングルス決勝〉
●13:30〜(日本時間20:30〜)
馬龍(中国) vs. ファルク(スウェーデン)

〈女子ダブルス決勝〉
●14:30〜(日本時間21:30〜)
早田ひな/伊藤美誠 vs. 孫穎莎/王曼昱(中国)

 世界選手権(個人戦)ブダペスト大会も、ついに最終日を迎えた。最終日は2試合のみ、男子シングルス決勝と女子ダブルス決勝で、最終試合は女子ダブルス決勝だ。

 男子シングルス決勝は馬龍とファルク。「中国 vs. スウェーデン」という、オールドファンにはちょっとうれしい組み合わせ。しかし、中国選手に挑戦するのはかつての創造的なオールラウンダーではなく、高い集中力と長いリーチで接戦の連続を勝ち上がってきた、職人肌のシェークフォア表だ。

 馬龍はファルクのサービスに対し、ストップとバックへの深いツッツキ、待ちを外すフリックを織り交ぜ、台上に浮けばパワードライブ、深いツッツキをバックドライブで持ち上げてくればカウンターで狙っていくだろう。馬龍に台上でかなう選手はいない。そして馬龍のループドライブをカウンターするのは、さすがのファルクといえども容易ではなく、馬龍の優位は動かない。

 ファルクとしては、リスクを負ってでもロングサービスを織り交ぜ、馬龍を揺さぶっていくしかない。そして馬龍のフォアが強いからといって、バックにボールを集めていると強烈な回り込み強打を浴びる。安宰賢戦の終盤で、思い切ったフォア攻めが功を奏したように、恐れずに馬龍のフォアを攻めていけるか?

 そして女子ダブルス決勝は、早田ひな/伊藤美誠と孫穎莎/王曼昱の対戦。早田/伊藤が優勝すれば、日本選手同士のペアということでは1967年ストックホルム大会の森沢幸子/広田佐枝子ペア以来。「0.5冠」ということでは、73年サラエボ大会で濱田美穂、75年大会で高橋省子がアレキサンドル(ルーマニア)とカットペアを組み、優勝している。

 伊藤は準決勝後の会見で「何年ぶりとかはあまり感じていないし、知らないことなので……。自分たちらしく、目の前の試合に集中してやっていきたい」と語っている。そのとおり。そうやって新しい歴史は作られていくのだと思う。孫穎莎/王曼昱は恐るべき攻撃力を誇るが、プレーは圧倒的に攻撃重視。守備力が高くて大崩れしない陳夢/朱雨玲より隙はある。歴史的快挙で、このブダペスト大会を締めくくってほしい。
  • 準決勝後のインタビューでの早田/伊藤ペア。大会のフィナーレを飾りたい

  • 超攻撃的ペアの孫穎莎/王曼昱

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  • ファルク……スイングが馬龍とシンクロ?

  • 女子複準決勝で敗れた陳夢(左)/朱雨玲。朱雨玲、頑張ってたんです