●男子シングルス決勝
馬龍(中国) 5、7、−7、9、5 ファルク(スウェーデン)
馬龍、男子シングルス決勝でファルクを破り、3連覇!
1ゲーム目、機先を制したのは馬龍。ファルクのロングサービスを確実にレシーブから狙い打ち、バック対バックの展開ではバックの粘着性ラバーでタイミングを外してミスを誘う。決勝の1ゲーム目とは思えないほど落ち着いたプレーを見せる。2ゲーム目も6−6まで競り合うが、馬龍のフォア前を突くファルクのバックサービスは、完璧にストップでレシーブされ、良い展開を作れない。馬龍が2ゲームを連取する。
3ゲーム目、「このままでは勝機はない」とファルクも勇気あるプレーを見せる。ロングサービスを積極的に使い、馬龍のフォアへ長くツッツキしてからのカウンターなど、自分から長いサービスやレシーブでチャンスを作り、馬龍のドライブをカウンターで狙って5−1、9−2と大量リード。中盤で追い上げられるが、11−7で1ゲームを返す。
4ゲーム目もファルクのペース。馬龍にフォアドライブのミスも2本出て5−1。7−5、9−7とリードを保つが、9-8となってファルクがタイムアウト。ここでも馬龍はレシーブを台上に止め、長いツッツキをフォアドライブで狙い打って11−9と逆転。ゲームカウント3−1、3連覇まであと1ゲームとする。
5ゲーム目は馬龍4−1のリードから、ファルクのクロスの快速カウンターなどで4−4。しかし、ここからが馬龍の本領発揮。ファルクのスマッシュをしのぐ守備力、バック対バックでナックル性のボールを混ぜる変化、ストップ対ストップで何本でも返す対応力と、パワードライブはなくともオールラウンダーの真髄を発揮して9−4と5点連取。9−5でタイムアウトを取ったのも、万全を期してということか。
最後はファルクのバックドライブを、必殺のバックストレートのパワードライブで狙い打ってマッチポイントを握ると、フォアに来るツッツキを打球点を落として思い切りループドライブ。カウンターのミスを誘って得点し、両手の拳を高々と天に突き上げた。得点術の幅の広さは、まさに究極の戦術マスター。球史に残る3連覇だ。