スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

全日本卓球選手権大会

 前日、女子ダブルスで優勝した二人が準決勝で対戦。早田の出足の良さが試合全体を動かした。2−0と早田のリードから、2−2、そして3−3の最終ゲームまでもつれ込み、7−10から伊藤のサービスミスで試合は終わった。「最後は普通のサービスです。何のミスをしてもミスはミスなので……」と伊藤。
 「最初の2ゲームは私らしさは出なかったかもしれないけど、2−2になるまでと2−2になった後の後半は楽しめた」と言う伊藤は、テレビインタビューで毅然としてはいたが、目には涙が浮かんでいた。

 一方、早田は試合直後のコメントで、「美誠は多彩な技を持っているので、それをしのいで自分のラリーに持っていこうとした。相手は対応能力も高いので、まず自分が先手を取っていくことを心がけた。決勝が楽しみです」と初優勝へ意気込みを語った。 

 伊藤は記者団に囲まれ、コメントした。「実力はほとんど出しているので、実力負けだなと。早田さんが戦術なども工夫もしてきていた。早田さんはラリーに持ってきたり、一発があるので、私自身が対応しきれなかった。2−2になってから早田さんのスピードにも慣れてきたけど、本当に1点を取るのが大変だった。毎試合毎試合、サービスもレシーブの仕方も変えてくる選手なので、中国選手とやっている感じになります。
 練習するのみですね。たくさん試合をやったので今日はしっかり休みます。3種目出させてもらって、それはしっかり練習になっている。この経験はオリンピックにも生かされると思う。早田さんとは一緒に練習することもあって、慣れている相手ですし、ツアーでは日本選手と当たることが多いので、そういう選手とやってもしっかり勝てるように実力を上げていきたい」(伊藤)。

 伊藤のベンチに入った松崎太佑コーチは試合をこう振り返った。
「今日の美誠はスタートから勝ちに行くというよりも、負けたくない試合になった。(3年連続三冠王という)記録の意識は全くなかった。早田選手も強くなっている。前よりも1本多く返してくるし、その1本に対してミスが出てしまった。今日は朝の練習から良くなくて、それがスタートに出てしまった。出足が悔やまれますね。1ゲーム目からバック前にサービスが集まりすぎたかもしれないし、組み立てが良くなかった」
  • ベンチで松崎コーチのアドバイスを聞く伊藤