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中国リポート

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 5月23日、各地で開幕を迎える2009年「361°」中国卓球クラブ超級リーグ。(361°は中国の新興スポーツブランド)。世界最高峰のレベルを誇る中国の国内リーグだ。超級の下に甲A~D・乙A~Bの6つの下部リーグがある。
 国家体育総局卓球・バドミントンセンターの劉風岩主任は、5月8日に行われた超級リーグの開幕式の席上で「2010年からは超級リーグを男女8チームずつで行う」ことを明言している。今シーズンはそれだけ残留争いも熾烈になり、よりエキサイティングなゲームが展開されるだろう。
 まず、男子の昨シーズンの順位のおさらいから…。

1. 上海冠生園
2. 浙商銀行
3. 寧波北侖海天
4. 魯能中超電纜
5. 四川全興
6. 江蘇江南電纜
7. 錦州銀行
8. 八一工商銀行
9. 海寧皮革城鵬翔

 1チーム減の9チームで行われた昨シーズンの超級リーグ男子。毎試合ごとに、1チームが休みになるタイムスケジュールだったが、今シーズンはなんとか10チーム揃った。それでは昨シーズンの順位の順番で、各チームの顔ぶれを見ていこう。

★=外国籍の選手 WR=世界ランキング(09年5月現在)

■上海冠生園(シャンハイ グァンションユェン/上海市)

監督:王家麟(ワン・ジァリン)
コーチ:馮ジェ(吉+吉/フォン・ジェ)
選手:王励勤(ワン・リチン/WR5/07世界選手権優勝)
   許シン(日+斤)(シュ・シン/WR44/09世界選手権複準優勝)
   高欣(ガオ・シン/WR -/07ユニバーシアード優勝)
   張洋(チャン・ヤン/WR -/03アジアカップ3位)
   高礼澤★(コ・ライチャク-香港/WR24/08北京五輪ベスト8)

◎スポンサーの上海冠生園食品有限公司は、上海土産の定番であるミルクキャンディ「大白兎」で有名な老舗食品メーカー。ディフェンディングチャンピオンとして迎える今シーズンは、昨シーズンと全く同じメンバー構成。昨シーズンはプレーオフの勝負どころで王励勤を単複で起用するオーダーを組み、王励勤/許シンのダブルス(08年全中国選手権複優勝)が確実に白星を挙げた。王励勤/許シンで4勝0敗、張洋/許シンで6勝2敗、ダブルスの強さがこの上海冠生園の最大の強みだ。
 世界選手権で3種目を戦い抜いた許シンは、今シーズン大ブレイクの予感。シングルスでも活躍が期待できるだろう。単複に起用できるテクニシャン高礼澤の存在も大きい。手堅くプレーオフ(準決勝)には進出してきそうだが、まずは昨シーズンつまづいた序盤戦での戦いぶりに注目。

■浙商銀行(ジェシャン インハン/浙江省)

監督:陳健(チェン・ジェン)
選手:馬琳(マ・リン/WR3/08北京五輪シングルス金メダリスト)
   張超(チャン・チャオ/WR37/09世界選手権混合複3位)
   魏炎涛(ウェイ・イェンタオ/WR -/05全中国運動会ベスト16)
   朱世赫★(ジュ・セヒュク-韓国/WR8/03世界選手権2位)
   張ユク★(チェン・ユク/WR16/09世界選手権ベスト16)

◎昨シーズン、水谷隼(明治大・スヴェンソン)とヤン・ツー(シンガポール)が登録していたチーム。今シーズンも強力なメンバーを揃えたが、不安材料はダブルス。正規のダブルスである馬琳/張超ペアを起用すると、馬琳を2点起用できなくなる。張超/張ユクをダブルスで起用し、馬琳を2点起用するオーダーが濃厚だが、それでは朱世赫の活躍の場がなくなる。強豪チームではあるが、絶対的オーダーによる横綱相撲ではなく、相手チームに合わせた柔軟なオーダーが求められるだろう。
 ちなみに、馬琳と朱世赫は03年世界選手権パリ大会で朱世赫が勝ち、先日の横浜大会では馬琳が勝った因縁の対決。張ユクは横浜大会で朱世赫のカットを打って脇腹を傷め、単複で棄権という悔しい思いをしている。唯一の心配のタネはチームワークか…?

Photo上:横浜大会で「まだまだ死んでいない」ところを見せた王励勤
Photo中:許シン、パワードライブで大ブレイクか
Photo下:「馬琳を得た者が天下を得る」と言われた馬琳神話、復活はあるか?