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中国リポート

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 1月24日、中国卓球協会は「2018年の中国卓球クラブリーグへの登録の実施について」という文書を発表した。
 スーパーリーグをトップリーグとして、その下に甲A・甲B・甲C・甲D・乙A・乙Bという下部リーグが存在するピラミッド構造の中国卓球クラブリーグ。今回は『中国卓球クラブリーグ登録管理法』に基づき、甲Aリーグは1月28日~4月1日、甲B・C・Dと乙Aリーグは1月28日〜3月1日という期間で、オンラインでのクラブ・監督・選手の登録を受けつける。

 この文書に添付されている『中国卓球クラブリーグ登録管理法』の内容を確認していくと、第19条に次のような一文がある。
 「中国卓球協会登録の選手以外では、香港、マカオ、チャイニーズタイペイの各協会登録の選手および海外の華僑・華人のみ、各クラブへの登録を認められる。上述の各協会の選手たちによるクラブへの登録人数に制限はないが、1試合に出場できるのは最大で2名までとする」

 昨年秋、平野美宇選手や石川佳純選手の「スーパーリーグ締め出し騒動」が起こった時、「甲Aリーグも来年から日本選手が出られなくなる」という一部での報道があった。今回の通知で、それが現実のものとなった。甲Aの下の甲Bや甲Cにも、多くの日本選手が出場していたが、それも今年から不可能になった。
 特に甲Aリーグからの海外選手の「締め出し」は、世界の卓球界に与える影響は小さくない。海外選手の参戦が進まなかったスーパーリーグに対し、甲Aリーグは2015年度には中国卓球協会以外の登録選手が37%を占めるなど、国際化が進行。日本からも伊藤美誠、神巧也、佐藤瞳、松澤茉里奈というトップ選手たちが登録されていた。甲Aはレベルの高い対戦相手との試合を、短期間で集中的にこなせるというメリットもあった。

 『中国卓球クラブリーグ登録管理法』では、第2条に「この管理法の適用範囲はスーパーリーグを除く各カテゴリーのクラブリーグ」と明記されている。現時点では、来シーズンのスーパーリーグで海外選手が締め出されるかどうかは定かではないが、果たしてどうなるのか。
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