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中国リポート

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 11月14日、中国卓球協会は『中国卓球協会による国家チーム選手・王楚欽、及び担当コーチ・劉国正に対する処罰に関する決定』を発表。王楚欽を11月13日〜2020年2月13日まで3カ月間の「停賽(大会出場停止)」処分とし、担当コーチである劉国正も11月13日〜12月13日までの1カ月間、大会への帯同を禁ずることを明らかにした。王楚欽と劉国正コーチは大会期間中に中国へ帰国した。

 「事件」は前日の11月13日、ITTFワールドツアープラチナ・オーストリアオープンの決勝トーナメント進出決定戦で発生。チームメイトの趙子豪と対戦した王楚欽が、ゲームカウント0ー2の3ゲーム目、6ー10から失点。苛立ちを抑えきれず、ラケットを放り投げてしまった。趙子豪サイドのコートで弾み、フロアに落ちたラケットは趙子豪が拾い上げた。試合は結局、王楚欽が0ー3から3ー3まで追い上げたものの、趙子豪が4ー3で勝利。趙子豪はそこから決勝まで勝ち上がり、樊振東に敗れたものの、準優勝という好成績を残している。

 プレーにはまだ粗さが残る王楚欽だが、試合では決して「キレやすい」タイプではなく、むしろ粘り強く戦う印象があった。今回の一件はチームメイトとの対戦ということで、精神面のあまさが出てしまったのだろう。

 選手の問題行動に迅速な対応を見せた中国卓球協会は、今年1月のハンガリーオープンでも、ラケットを交換しようとしてラバーを故意に剥がした周雨に3カ月の出場停止処分、コーチの馬俊峰に国際大会への帯同禁止1カ月の処分を下した。2018年1月には、中国卓球クラブスーパーリーグの試合中に対戦相手の張煜東を罵(ののし)ったハオ帥がリーグ戦で2試合出場停止。さらにさかのぼれば、2006年の神戸でのアジアカップで、王皓に敗れた陳チィ(王+己)がラケットを放り投げ、フェンスを蹴り上げ、農村へ1週間の「下放」処分を受けた。畑の草取りをしている陳チィの画像を、当時はよく目にしたものだ。左利きの選手が多いのは、偶然かそれとも必然か……。

 王楚欽はITTFワールドツアーのスタンディング(獲得ポイントのランキング)で7位。今週行われるT2ダイヤモンドの出場選手リストにも入っており、中国卓球協会の処分が実行されれば、両大会の出場はキャンセルになる。ワールドツアーのスタンディングでは、日本の丹羽孝希が18番目に名を連ねており、故障などで出場をキャンセルする選手が出れば、繰り上がりでグランドファイナルに出場できるチャンスも出てくる。最終盤に入った日本の五輪選考レースに、思わぬ影響を及ぼすかもしれない。