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中国リポート

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 1月1〜4日、中国・深センで行われた世界選手権団体戦・釜山大会(3月22〜29日)の中国代表選考会『地表最強12人』。混合ダブルス、男子シングルス、女子シングルスの3種目の結果は下記のとおりだ。

〈混合ダブルス〉●ベスト3決定戦
馬龍/丁寧 4−0 林高遠/王曼昱
樊振東/顧玉ティン 4−0 于子洋/朱雨玲
許シン/孫穎莎 4−2 梁靖崑/陳夢
●到底血戦(2連勝したペアが優勝)
樊振東/顧玉ティン 12、7、−5、5 馬龍/丁寧
許シン/孫穎莎 8、8、−6、9 樊振東/顧玉ティン
許シン/孫穎莎 9、8、8 馬龍/丁寧

〈男子シングルス〉●ベスト6決定戦
樊振東 4−0 張煜東
周啓豪 4−1 趙子豪
林高遠 4−0 馬特
馬龍 4−3 薛飛
梁靖崑 4−1 周愷
許シン 4−3 徐晨皓
●ベスト3決定戦
樊振東 −9、9、8、6、−9、2 林高遠
周啓豪 7、−7、−7、8、9、−2、6 馬龍
許シン −7、−11、6、4、−10、8、11 梁靖崑
●到底血戦(2連勝した選手が優勝)
周啓豪 8、9、−6、5、9 許シン
樊振東 9、9、8、−3、8 周啓豪
樊振東 9、−9、−5、16、7、5 許シン

〈女子シングルス〉●ベスト6決定戦
陳幸同 4−1 何卓佳
孫穎莎 4−1 顧玉ティン
丁寧 4−0 張瑞
朱雨玲 4−0 銭天一
陳夢 4−1 劉斐
王曼昱 4−1 王芸迪
●ベスト3決定戦
陳夢 −3、6、−8、9、7、−5、6 陳幸同
朱雨玲 6、9、1、−8、−7、−9、7 丁寧
孫穎莎 9、−3、6、8、−6、−8、9 王曼昱
●到底血戦(2連勝した選手が優勝)
朱雨玲 9、9、7、−4、−8、9 陳夢
朱雨玲 −9、8、−6、7、9、5 孫穎莎

 大会前、海南省海口で集合訓練を行っていた劉詩ウェンが、車を降りる時に足首を捻挫したため、『地表最強12人』を欠場することが伝えられた。混合ダブルスの許シンのパートナーは、孫穎莎にスイッチし、即席ペアの許シン/孫穎莎が大会初日の混合ダブルスを制した。世界選手権団体戦ではもちろん混合ダブルスは行われず、今回の結果はあくまで、東京五輪でのペアリングの参考。しかし、間違いなく混合ダブルスに出場するであろう許シンのパートナーに、陳夢や王曼昱ではなく孫穎莎が選ばれたのは注目に値する。

 そして続く男女シングルス。まず男子シングルスでは、思わぬダークホースが飛び出した。第一次選考となる選抜リーグ3位で『地表最強12人』の出場権を得た周啓豪が、趙子豪と馬龍を連破し、3人で行う「到底血戦」で許シンをも破ったのだ。もし続く樊振東戦に勝利し、世界団体戦の代表切符を手にしていたら、中国の卓球史に残るサプライズだっただろう。初戦の薛飛戦もゲームオールまで粘られ、「今の自分はとにかく一戦一戦に全力を尽くすことを考えている」と語った馬龍だが、オーソドックスな右シェークドライブの周啓豪に敗れたのは意外だ。

 ここで存在感を見せたのが樊振東。周啓豪を4−1で破って進撃を食い止めると、許シンにも4−2で勝利して2連勝。見事に1枚目の世界代表の切符を手にした。
 12月のITTFワールドツアー・グランドファイナルを現地で取材して、驚かされたのが樊振東の前陣でのフォアへの飛びつき。「瞬間移動」と言いたくなるほどの速さで、馬龍のフォアサイドへの厳しいフォアドライブをカウンターで打ち返した。バックサイドは強引に回り込むよりも、打球点の早いバックドライブでストレートを攻め、どちらのサイドにボールが来ても高速カウンターで仕留める。樊振東は明らかにひとつ上のステージに立った。絶不調からの劇的な復活劇を、中国のメディアは「触底反弾」(V字回復)と表現する。

 そして女子シングルスでも「触底反弾」は起きた。19年世界選手権個人戦ではシングルスの代表から外れ、不振にあえいでいた朱雨玲が丁寧・陳夢・孫穎莎を連破して堂々の優勝。3−0から3−3に追いつかれながらも振り切った丁寧戦がひとつのヤマ場だった。「この優勝で周りの方々にも、自分に対しても顔向けできるという気持ちです」と優勝後に率直な心情を語った。

 これで中国女子の世界代表選考は難しくなった。世界団体の代表落ちも十分に有り得た朱雨玲が優勝したことで、中国女子は「丁寧・劉詩ウェン・陳夢・孫穎莎・王曼昱」の5人から、誰かひとりが落選する。そして世界団体からの落選は、東京五輪からの落選をも意味する。現時点では、王曼昱の立場がやや厳しいか……?