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中国リポート

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 8月16日から男女団体戦がスタートした、東京五輪・卓球競技と同じ種目・日程で行われる『備戦東京』エキシビションマッチ。昨日18日に男子団体は準々決勝、女子団体は準決勝第1戦まで終了した。団体戦の試合方式は4シングルス1ダブルスで、東京五輪の試合方式と同じ「1番ダブルス」で行われる。
 試合結果については終了後に詳報をお伝えするとして、男女団体の登録メンバーを先に紹介しよう。男子は男子一団から十六団まで、国家1軍・2軍チーム、すでに国家チームを引退したベテランを総動員。主力選手の欠場が相次いだ女子は、女子一団から十四団までの構成となった。登録メンバーは下記のとおり。

〈男子団体・登録メンバー〉
一団:馬龍・許シン・樊振東
二団:林高遠・梁靖崑・王楚欽
三団:閻安・周啓豪・劉丁碩
四団:周雨・趙子豪・馬特(※徐晨皓は欠場)
五団:方博・于子洋・薛飛
六団:周愷・孫聞・張煜東
七団:鄭培峰・向鵬・徐海東
八団:任浩・趙釗彦・徐瑛彬
九団:曹巍・于何一・賽林威
十団:劉夜泊・全開源・梁国棟
十一団:厳昇・楊碩・袁励岑
十二団:曹彦涛・牛冠凱・高陽
十三団:梁儼苧・謝聡凡・宋卓恒
十四団:林詩棟・陳垣宇・曽ベイ勲・胡東申
十五団:陶育暢・孫佳逸・熊夢陽
十六団:張超・侯英超・崔慶磊

〈女子団体・登録メンバー〉
一団:陳夢・孫穎莎・王曼昱
二団:陳幸同・顧玉ティン・孫銘陽
三団:劉斐・王芸迪・銭天一
四団:張瑞・何卓佳・陳可
五団:李佳イ・劉㬢・胡麗梅
六団:車暁㬢・楊惠菁・木子
七団:范思チィ・武楊・張薔
八団:馮亜蘭・劉ウェイ珊・石洵瑶
九団:クァイ曼・王暁トン・郭雨涵
十団:陳イ・斉菲・臧小桐
十一団:李雅可・張繽月・呉洋晨
十二団:黄頴チィ・冷雨桐・李雨チィ
十三団:袁媛・楊屹韻・徐奕
十四団:穆静毓・孫芸禎・王添芸
 
 男女とも二団から八団くらいまでは、主要なライバル国を想定した仮想チームなので、誰がどの外国選手の役をやっているのか、想像してみると面白い。たとえば男子の二団は水谷隼(林高遠)・張本智和(梁靖崑)・丹羽孝希(王楚欽)の「仮想・日本チーム」であり、陳建安(林高遠)・荘智淵(梁靖崑)・林昀儒(王楚欽)の「仮想・チャイニーズタイペイチーム」でもある。ちなみにダブルスは林高遠と梁靖崑の左右ペアで組んでいる。
 
 閻安・周啓豪・劉丁碩という右シェークドライブ3人の「三団」は、李尚洙・鄭栄植・張禹珍と右シェークドライブが揃う韓国を想定したチームか。中国男子の秦志戬監督は、同じく右シェーク3人の「六団」についても「競技レベルや戦術・技術面においても、非常に韓国チームによく似ている」とコメント。仮想・韓国がいわゆる「六軍」とは、中国恐るべしだ。

 「四団」はシングルスで負傷した徐晨皓が欠場したが、左右のシェークドライブにペンドライブ、カットという多彩なスタイルの構成。バックハンドが強い徐晨皓は普段から仮想・ヨーロッパ選手になることが多く、徐晨皓がオフチャロフかフランチスカ、左シェークドライブの周雨がボル、右ペンドライブの趙子豪がチウ・ダン、右シェークカットの馬特がフィルス、という仮想ドイツチームなのか。黄鎮廷と同じ右ペンドライブ型の薛飛がいる五団は香港のようでもあり、左シェークドライブ2人(任浩・趙釗彦)に右シェークドライブ型の徐瑛彬がいる八団はポルトガルのようでもあり……。

 一方、女子は二団が明確に日本を想定している。陳幸同(平野美宇)・顧玉ティン(石川佳純)・孫銘陽(伊藤美誠)という顔ぶれだ。陳幸同と顧玉ティンは以前から平野・石川という両選手の「模倣対手(コピー選手)」だったが、以前は張瑞や木子が務めていた「伊藤美誠役」は、最近では孫銘陽が専門だ。続く三団と四団については、中国女子の李隼監督が「三団は韓国、四団は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を想定している」とコメント。三団は徐孝元(劉斐)・梁夏銀 or 申裕斌(王芸迪)・田志希(銭天一)という想定で、右シェークバック表の張瑞と何卓佳がいる四団は、異質型の多い北朝鮮を想定したメンバーだ。

 ワールドツアーなどの国際大会では、基本的に次に対戦する選手と同じプレースタイルの選手に練習相手を頼む。同じチームにいればその選手に頼むし、違う国の選手に頼むことも少なくない。しかし、これだけの規模で、ライバルチームを想定した仮想チームが並ぶ『備戦東京』は、団体戦も個人戦も常に「ワンチーム」で戦う中国ならでは。もちろん二団以下の選手たちも、自ら進んで他国の選手の役などやりたくはないだろう。それでも、次回以降の五輪代表の座に少しでも近づこうと、全力で一団の選手たちにぶつかっていくのだ。
  • 左腕のライバル選手が多い中、左腕の王楚欽が果たす役割は大きい(写真提供:『ピンパン世界』)