1月14日に行われた「雅居楽地産-“金球拍”直横大対決」から、トピックスをもうひとつ。このシェークとペンホルダーの対決の3番ダブルス終了後、「金球拍(純金のラケット)」の贈呈式が行われた。
これは中国卓球協会としても初めての試みとなるが、中国男子チームの選手たちの中から、1.国内大会での獲得ポイント1位の選手、2.国際大会での獲得ポイント1位の選手、3.最優秀指導者、の3人を選出。受賞者には純金のラケットをあしらったトロフィーが送られるというものだ。このトロフィー、なんと時価20万元(約360万円)というから驚く。「ずいぶん奮発したな」と思ったら、昨年10月に中国卓球協会は金製品ブランドの北京金一文化発展有限公司と契約していたのだ。
この「純金のラケット」を獲得したのは、国内大会の最優秀選手として全中国運動会の団体・単・混合複を制した王皓。国際大会の最優秀選手として、アジアカップ、アジア選手権、プロツアーグランドファイナルなどを制した馬龍。そして最優秀指導者は、馬琳・王皓の担当コーチである呉敬平が選ばれた。
学校の先生のようなルックスが、中国男子チームのコーチでも異彩を放つ呉敬平は、1954年5月9日生まれの55歳。試合が行われた成都市からほど近い内江市隆昌県の出身で、まさに故郷に錦を飾る授賞となった。91年から国家チームのコーチとなり、呂林、秦志ジェン、馬琳、王皓らを育てたペンホルダー育成のスペシャリストだ。
また、今回の「直横大対決」は、収益のすべてが四川大地震の被災地へ寄付されるチャリティマッチ。試合前日の1月13日には、ボルや柳承敏を含めた出場選手たちが大きな被害を受けた四川省北川県を訪問。犠牲者に黙祷を捧げ、子どもたちと卓球を楽しんだことが報道されている。
Photo上:国家チームの辣腕コーチ・呉敬平(左)
Photo下:赤十字を通じて、四川大地震の被災地へ義援金を送っている柳承敏