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欧州リポート

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●9月9日
〈TTCマテク・フリッケンハオゼン 3−2 FCザールブリュッケン〉
 丹羽 −9、11、−9、6、−8 モンテイロ○
○ワン・ヤン 7、−11、−9、7、8 トキッチ
 メンゲル −9、8、−11、−8 シュテガー○
○ワン・ヤン 13、−9、8、6 モンテイロ
○丹羽 8、9、9 トキッチ

 9月9日、丹羽孝希(青森山田高)と松平健太(早稲田大)が今シーズン所属するフリッケンハオゼンが開幕戦を迎え、アウェーでザールブリュッケンと対戦。丹羽がブンデスリーガデビューを果たし、トップでモンテイロ(ポルトガル)とのサウスポー対決に敗れたものの、ラストでトキッチ(11年ヨーロッパ選手権3位)に完勝。チームに貴重な開幕戦での勝利をもたらした。
 ブンデスリーガ男子1部は、今シーズンからラストの5番がダブルスではなくシングルスになった。番くるわせが多いダブルスがなくなったことで、1・2番手の実力差がより如実に現れることになる。丹羽にかかるプレッシャーは決して小さくない。

 上の試合結果を見て、2点起用されているもうひとりの中国系選手が気になった方も多いだろう。スロバキアのワン・ヤンは中国名:汪洋。元中国ジュニアチームで、フォア裏ソフト・バック粒高一枚ラバーのカットマン。変化や攻撃よりも守備力の高さが身上だ。2012年スペインオープンで吉田雅己(青森山田高)、韓国オープンで上田仁(青森大)に完敗しており、今ひとつその実力が読めないが、カットマンの少なくなった欧州では意外に効くかもしれない。
 2011年のヨーロッパユース選手権にエントリーされた後、21歳以上であることが発覚。スロバキア卓球協会から出場を取り消され、ペナルティを課されるという不名誉な経歴を持っているが、丹羽にとっては頼れるチームメイトになりそうだ。

※フリッケンハオゼン公式HP
http://www.ttc-matec-frickenhausen.de/

左写真:開幕戦のラストを締めた丹羽孝希
(写真は12年ロンドン五輪)