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欧州リポート

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★2012ヨーロッパ選手権 10.17〜21/デンマーク・ヘアニング

〈女子シングルス〉
●2回戦

バラージョバ(スロバキア) 9、8、9、6 パルティカ(ポーランド)
サマラ(ルーマニア) 6、5、4、8 Ve.パブロビッチ(ベラルーシ)
ペソツカ(ウクライナ) 8、8、−4、−6、12、−6、8 グルンディッシュ(フランス)
ドデアン(ルーマニア) −4、5、8、4、9 トート(ハンガリー)
ヴィンター(ドイツ) 5、9、−7、9、3 リー・ジエ(オランダ)
呉佳多(ドイツ) −14、−9、8、3、10、−11、8 スッチ(ルーマニア)
●3回戦(ベスト8決定戦)
ジルベライゼン(ドイツ) 6、8、8、−5、2 ション・イェンフェイ(スペイン)
リュウ・ジャ(オーストリア) 8、10、6、5 バラージョバ
ポータ(ハンガリー) 8、13、−4、−12、−4、8、9 バチェノフスカ(チェコ)
シェン・イファン(フランス) 5、6、−3、12、−6、−7、3 サマラ
Vi.パブロビッチ(ベラルーシ) 6、3、11、−8、−10、5 ペソツカ
ドデアン 7、9、2、−9、−10、6 イバンチャン(ドイツ)
エクホルム(スウェーデン) 7、9、−8、7、5 ヴィンター
リー・シュエ(フランス) −4、7、−10、7、8、10 呉佳多
●準々決勝
リュウ・ジャ 5、8、10、−8、2 ジルベライゼン
シェン・イファン 9、8、5、−10、−7、5 ポータ
Vi.パブロビッチ −8、4、−7、9、9、11 ドデアン
リー・シュエ 5、15、9、4 エクホルム
●準決勝
シェン・イファン 5、−10、3、−5、−6、11、5 リュウ・ジャ
Vi.パブロビッチ 5、−9、4、6、9 リー・シュエ
●決勝
Vi.パブロビッチ 6、9、−9、5、11 シェン・イファン

〈女子ダブルス〉●準決勝
ドデアン/サマラ(ルーマニア) 15、−6、10、−5、−11、8、5 ジルベライゼン/呉佳多(ドイツ)
ポータ/トート(ハンガリー) −7、8、−4、4、11、−13、9 マダラシュ/エールランド(ハンガリー/オランダ)
●決勝
ドデアン/サマラ −7、−8、−9、7、7、19、5 ポータ/トート

 2012ヨーロッパ選手権の女子シングルスは、ベスト4のうち3人が帰化選手、そして3人がカット主戦型。ヨーロッパ女子の閉塞(へいそく)感を象徴するような結果だが、優勝を飾ったのはベスト4で唯一の「純正ヨーロッパ選手」、ヴィクトリア・パブロビッチだった。2010年大会以来、2年ぶり2回目の優勝だ。

 「初めて優勝した時は本当に困難な闘いだったけど、今は私には自信がある。大会が始まる前も、自分が優勝できるという確信を持っていた」と優勝後に語ったVi.パブロビッチ。対カットの強さには定評のあるドデアン(ルーマニア)を準々決勝で破ったことで、「タイトルへのドアが開かれ、私はさらに自信を深めた」(Vi.パブロビッチ)。
 現在はトルコのフェネルバフチェでプレーしているが、ETTUカップに出場する時以外は地元であるベラルーシの首都ミンスクを拠点にトレーニングを積んでいる。今年3月の世界団体選手権で12勝3敗という好成績を残し、一時は40位前後まで落ちていた世界ランキングも19位(2012年10月)と再びトップ20圏内へ戻してきた。ちなみに2回戦で敗れたヴェロニカ・パブロビッチは妹、優勝したヴィクトリアが姉だが、性格は右シェーク攻撃型の妹のほうが積極的なのだとか。

 2位のシェン・イファン(羨宜芳/フランス)は中国・河北省、3位のリー・シュエ(李雪/フランス)は中国・山東省出身の帰化選手で、ともに高い守備力を誇るカット主戦型。シェンは08年ロシア大会以来のヨーロッパ選手権出場で、リーは今大会が初出場。リュウ・ジャや呉佳多に比べると目立たない存在だったが、その実力の高さを示した。同じ帰化選手勢では、今年のジャパンオープン荻村杯を制したション・イェンフェイ(スペイン)は3回戦でジルベライゼン(ドイツ)に完敗し、初出場の10年オストラヴァ大会に続いてベスト16に終わった。

photo上:2大会ぶり2回目の優勝を果たしたVi.パブロビッチ
photo中:いつも苦悶(くもん)の表情でプレーするシェン・イファン
photo下:女子ダブルス優勝はルーマニアのドデアン/サマラ
※写真提供:ITTF