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欧州リポート

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 昨日5日、イタリア卓球チームと中国卓球チームとのフレンドリーマッチがイタリア・ミラノで開催された。

 現在、プロツアーでヨーロッパ遠征中の中国チームは、男子が王励勤、馬琳、王皓、馬龍とほぼベストのメンバー。女子も張怡寧・王楠・郭炎・范瑛という豪華メンバーを揃えた。
 一方のイタリアは男子がモンデロ、ボボチーカ、クロッティ、トマシ、女子がステファノバ、タン・ウェンリン、ワン・ユ、ティエン・ジン。女子チームはステファノバ以外はすべて中国系選手だ。また、女子チームのコーチとして、先月現役を引退したばかりのバトルフィ(ハンガリー)がベンチ入りした。

 試合は男女とも4シングルスで開催。00年世界団体選手権でヤン・ミンとともにイタリア男子3位入賞の原動力となったモンデロと若手のクロッティが1ゲームを奪ったものの、残る試合は女子も含めて、すべて中国チームの選手がストレート勝ちを収めた。
 しかし、イタリアも6月のフォルクスワーゲンオープン荻村杯でハオ帥を破ったボボチーカ、ヨーロッパ女子のエースに成長しつつあるステファノバと楽しみな若手が育っている。特に女子チームは北京五輪団体戦のダークホース、日本にとっても油断のならない相手だろう。

 このフレンドリーマッチが開催された背景には、今年4月にミラノのチャイナ・タウンで発生した中国系移民と警察との衝突事件がある。違反駐車の切符を切った警官に中国人の女性が反抗し、警察に連行されたことから住民の怒りが爆発し、激しい抗議デモに発展したものだ。この事件を受けて、イタリア卓球協会のシャニマニコ会長がフレンドリーマッチを企画し、なんと入場も無料にして、盛大に開催された。

Photo:イタリアチームのホープ、ボボチーカ(上)とステファノバ(下)