スマホ版に
戻る

欧州リポート

トップニュース欧州リポート
 スペイン・アリカンテにて開催されていたリープヘル・2018ヨーロッパ選手権(個人戦)が終了。男子シングルスではボル(ドイツ)が7度目の優勝、女子シングルスではリー・チェン(ポーランド)が初優勝を飾った。

【男子シングルス】※ファルク=M.カールソン
●1回戦
リンド(デンマーク) 8、-8、10、-12、-4、7、11 ファルク(スウェーデン)
●2回戦
ドゥダ(ドイツ) -6、8、-9、6、4、-10、10 ゴーズィ(フランス)
イオネスク(ルーマニア) 9、9、10、-7、7 ルベッソン(フランス)
●3回戦
サムソノフ(ベラルーシ) -9、5、9、-5、5、5 オフチャロフ(ドイツ)
●準々決勝
ボル(ドイツ)3、4、4、9 Da.ハベソーン(オーストリア)
フランチスカ(ドイツ) 7、3、-7、5、9 ドゥダ
K.カールソン(スウェーデン) 8、-5、9、5、-10、-6、8 フレイタス(ポルトガル)
イオネスク 7、-8、-10、13、11、-6、9 サムソノフ
●準決勝
ボル -8、12、-9、-8、9、5、7 フランチスカ
イオネスク 10、6、-3、9、9 K.カールソン
●決勝
ボル -6、7、9、6、5 イオネスク

【女子シングルス】
●1回戦
ペソツカ(ウクライナ) 8、10、-9、10、7 サマラ(ルーマニア)
ルプレスク(セルビア) 6、-8、9、8、12 倪夏莲(ルクセンブルク)
●2回戦
グルジボウスカ-フランク(ポーランド) -8、8、8、-9、4、9 リュウ・ジャ(オーストリア)
●3回戦
ハン・イン(ドイツ) 7、7、6、3 エクホルム(スウェーデン)
ヴィンター(ドイツ) 3、10、-7、-9、8、9 リー・ジエ(オランダ)
●準々決勝
ポルカノバ(オーストリア) -10、6、9、8、7 ゾルヤ(ドイツ)
ペソツカ 10、9、9、-4、11 ハン・イン
リー・チェン(ポーランド) 9、6、-14、6、7 スッチ(ルーマニア)
グルジボウスカ-フランク 3、8、8、8 ヴィンター
●準決勝
ペソツカ -7、14、10、-11、4、5 ポルカノバ 
リー・チェン 11、6、6、-10、10 グルジボウスカ-フランク
●決勝
リー・チェン -8、-10、6、6、2、2 ペソツカ

【男子ダブルス】
●準決勝
Da.ハベソーン/ガルドス(オーストリア) -8、-8、8、-8、6、13、2 フランチスカ/グルーツ(ドイツ/デンマーク)
ファルク/K.カールソン(スウェーデン) 7、6、9、8 フィルス/ワルサー(ドイツ)
●決勝
Da.ハベソーン/ガルドス 9、-6、4、9、9 ファルク/K.カールソン

【女子ダブルス】※ラング=ジルベライゼン
●準決勝
ポルカノバ/ノスコワ(オーストリア/ロシア) -9、-1、6、-6、6、2、8 エクホルム/ポータ(スウェーデン/ハンガリー)
ミッテルハム/ラング(ドイツ) -8、8、5、6、-6、10 倪夏蓮/デヌッテ(ルクセンブルク)
●決勝
ミッテルハム/ラング 10、-8、-6、4、-9、7、12 ポルカノバ/ノスコワ

【混合ダブルス】
●準決勝
フェガール/ポルカノバ(オーストリア) 7、-1、11、9 フランチスカ/ゾルヤ(ドイツ)
フィルス/ハン・イン(ドイツ) 6、-9、7、-13、10 カラカセビッチ/パスカウスキーン(セルビア/リトアニア)
●決勝
フィルス/ハン・イン 7、-9、4、-9、8 フェガール/ポルカノバ


 男子シングルスはボルが自身の持つ最多優勝記録を更新する7度目の優勝。2回戦でアックズ(フランス)にフルゲーム11本で辛勝、準決勝では同僚のフランチスカにゲームを1-3とリードされ、最終ゲームも3-7まで追いつめられたがここから8本連取で逆転勝利。決勝では伏兵・イオネスクに1ゲーム目を奪われたが、その後は危なげない試合運びで勝利し、2012年大会ぶりの優勝を飾った。一時は故障が続いていたボルだが、ここ最近は「何度目の全盛期?」と思うほどの強さを見せている。優勝後には「とても良い気分だ。成功することも重要だけど、ゲームを楽しめなくなったり、喜びを感じなくなったら終わるとき。ぼくにはまだまだその気持ちがあるし、勝ちたい気持ちがある。まだまだ現役は続けるよ」と37歳になってもモチベーションは衰えない。
 準優勝のイオネスクは29歳の中堅選手で、これまで目立った実績はないが今大会で爆発。2回戦で前回王者のルベッソンを破ったのを皮切りに、3回戦でグルーツ(デンマーク)、準々決勝でサムソノフ、準決勝でK.カールソンと世界ランキング50位以内の強豪を次々に破って決勝へ。クレバーさも兼ね備えた両ハンドで、今大会でブレークを果たした。

 女子シングルスではリー・チェンがポーランド女子初の優勝。準々決勝ではカット打ちに進境を見せているスッチを振り切り、準決勝ではグルジボウスカ-フランクとの同士討ちを制して決勝へ。今大会当たっていたペソツカに2ゲームを先行される苦しい展開も、ここから巻き返して初の栄冠に輝いた。
 2009年大会でも快進撃を見せて決勝へ進んだペソツカは、今大会でも大物食いを連発。まずはトーナメント1回戦で2015年大会女王のサマラを撃破すると、ハン・イン、ポルカノバという優勝候補たちを強打でノックアウト。決勝ではリードを守れず2度目の準優勝に終わるも、予選リーグを勝ち抜いての決勝進出は大きなインパクトを残した。

 ダブルスではドイツペアが2種目で優勝。現在ヨーロッパ女子で世界ランキング最高位に立つポルカノバは出場した3種目で入賞と大活躍を見せた。またヨーロッパ選手権で4度の優勝を誇る42歳・カラカセビッチと41歳・パスカウスキーンのペアが混合ダブルスで3位に入賞し、優勝のフィルス/ハン・インにもフルゲームまで迫った。その2人よりもさらにベテランである55歳・倪夏蓮も女子ダブルスで3位に入賞。準々決勝ではリー・チェン/リー・ジエ(ポーランド/オランダ)の実力派ペアに完勝している。

写真提供:ITTF
  • ボル様、最多優勝を更新する7度目のV

  • リー・チェンは笑顔の初優勝

  • 伏兵・イオネスクが快進撃

  • ペソツカは9年ぶりの決勝進出