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欧州リポート

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 6月から8月にかけてドイツ・デュッセルドルフを舞台に毎週開催されることとなったトーナメント戦「デュッセルドルフ・マスターズ」。初の開催となった6月1、2日の試合の結果をお届けしよう。

 今回の試合は、新型コロナウイルス感染症の対策として試合前後の握手、ゲームごとのコートチェンジはなし。複数のボールを使用し、1ゲームが終了するまでは収拾せず、フロア内のフェンス際に散らばったままの状態で試合を進行。審判も主審のみでマスクを着用してジャッジを行った。

 1回戦はドイツ代表組とボルシア・デュッセルドルフ所属のK.カールソンら上位勢が、ドイツの若手に順当に勝利。続く準々決勝では、チウ・ダンがオフチャロフにフルゲームで勝利。敗れたオフチャロフは「結果はどうであれ、良い試合だった。試合勘がまだ足りないが、まだ十分な時間が残っている」とコメントを残した。
 準決勝ではボルがK.カールソンを、メンゲルがチウ・ダンを下して決勝進出。決勝は中陣での打ち合いを制したボルがメンゲルに3-1で勝利して優勝。1回目の開催で優勝をかっさらい、さすがの千両役者っぷりを見せた。また、敗れたメンゲルも下がった位置からのバックドライブでボルのフォアサイドを打ち抜くパワフルなプレーを随所で披露した。
 優勝を飾ったボルは「メンジー(メンゲル)も素晴らしいプレーを見せたし、良い決勝だった。本当にトップレベルのラリーもあったし、久しぶりの試合としては満足している」と試合後に語った。

 今回の試合を終えて、優勝したボルは50ポイント、準優勝のメンゲルは30ポイントを獲得。3位には20ポイント、ベスト8には10ポイント、1回戦で敗れた選手には5ポイントが与えられ、総獲得ポイントの多かった上位8名が8月に開催される最終トーナメントに出場できる。

 長期の活動自粛期間明けとあり、まだまだ本調子とはいかない選手もいたが、世界上位ランカーの試合はやはり見応えあり。ただのエキシビションではなく、結果によって与えられるポイントと最終トーナメントを設けることで、試合にある程度の緊張感や真剣味をもたらしているようにも感じる。次回の開催は来週6月8、9日。こちらの試合もライブ配信され、無料で観戦可能となっている。


〈1回戦〉
ドゥダ(ドイツ) 4、7、10 エンゲマン(ドイツ)
メンゲル(ドイツ) 5、-5、3、7 クレイン(ドイツ)
シェルベリ(スウェーデン) 8、4、4 ホフマイヤー(ドイツ)
O.アサール(エジプト) 8、6、6 ミノ(エクアドル)
オフチャロフ(ドイツ) 10、-7、9、10 ムン・ファンボー(ドイツ)
ボル(ドイツ) 4、5、7 ファディエフ(ドイツ)
K.カールソン(スウェーデン) -9、8、5、6 メイスナー(ドイツ)
チウ・ダン(ドイツ) 5、8、9 ヒップラー(ドイツ)

〈準々決勝〉
ボル 5、-7、5、9 シェルベリ
メンゲル 8、10、9 ドゥダ
K.カールソン 6、1、3 O.アサール
チウ・ダン 5、-15、7、-7、9 オフチャロフ

〈準決勝〉
ボル 4、-6、5、6 K.カールソン
メンゲル 5、-8、3、7 チウ・ダン

〈決勝〉
ボル 10、8、-10、6 メンゲル
  • 見事優勝を飾ったボル(写真は2019年世界選手権)