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 なんだろう、このインタビューを終わったあとの、ホッとする気持ちは・・・。
 丹羽孝希は対面インタビューだったが、佐藤瞳はスケジュールの都合でリモートでのインタビューとなった。練習が終わった午後7時40分くらいから、根掘り葉掘り聞いていく。家族に最初反対されていた卓球だった。「卓球をやらせてください」とお願いしていた。卓球が楽しくて仕方なかった小学生時代。

 小学生から成績を上げていく最近の子どもたちは、親に強制され、卓球の練習を嫌々する子も多いと聞く。佐藤瞳は大好きな卓球を楽しみ、走ったほうが強くなるよ、素振りは大切だよと言われれば、それを毎日やり続ける子どもだった。

 北海道で高校生まで温かな愛情の中で育った佐藤は、高校卒業後、大阪のミキハウスに入社し、世界を目指している。そこには愛情だけでない、妥協を許さない厳しさがある。ミキハウスの大嶋雅盛監督は「ミキハウスに入って2年目から佐藤とは3年間くらい、口聞いてないで」と言う。
 「嘘でしょ」とこちらが驚く。もちろんそんな訳はないのだが、佐藤のほうから聞いてくるまで、つまり本人が自分の卓球を変えたいと思うまで大嶋監督は待っていたのだ。
 そして、新型コロナによってワールドツアーがなくなり、佐藤は大嶋監督に教えを請うた。
 世界を目指す環境の中で佐藤瞳は日々汗を流し、苦悩する。「自分が好きで始めて、やると決めた卓球なんです。苦しいこともあるけど、自分が選んだ道だから『やり抜こう』と思ったら、やめたいと思わなくなりました」と振り返る。

 カットマンという希少なスタイル。そのプレースタイルで中国の五輪金メダリストの丁寧に2回勝った佐藤だが、それでも大嶋監督には褒められず、「まあ、勝つやろな」と言われた。
 そして最後に彼女はこう言った。
「すべての失敗は自分に必要だったと自分に言い聞かせたいから絶対に成功する、絶対につかみ取ってやるんだというものが、今頑張れるモチベーションになっています」
 こんな言葉を口にできる佐藤瞳という選手を好きになる卓球ファンが増える気がする。
 8月のインタビュー。終えて、時計を見たら夜の10時半を超えていた。

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  • ひたむきに卓球と向き合う佐藤瞳