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超速報として、かなりタイトなスケジュールの中、60ページ超というボリュームで特集を組んだ、最新号の世界選手権報道。かなり濃密なページに仕上がっているが、(現地カメラ班としては)特に見てもらいたいのが、感動的な写真の数々だ。

ここで、撮影時の現場での状況を紹介しよう。
我々が必ずおさえたいのが、選手が勝った瞬間だ。勝利を決めた直後の渾身のガッツポーズを確実におさえなければならないのだが、それを撮り逃すことのないよう、試合が決まる瞬間はスタッフを総動員して撮影をする。
写真としては、選手ひとりだけをおさめる「アップ」と、敗れた相手やベンチも含めて全体的に取る「ひき」の2パターンが必要になる。また勝った選手がどこを向いてガッツポーズをするのかわからないので、「アイツはベンチに振り向いてガッツポーズをするはず」など、ある程度予測を立てたうえで、各ポイントにアップ担当とひき担当をうまく配置する。

例として、男子準決勝で水谷選手が勝利し、日本が決勝進出を決めた瞬間の写真を紹介しよう。王国は、韓国の助っ人カメラマンのアン・ソンホさん含め、計4人でその瞬間をおさえている。
(1)アップA/アンさん
(2)アップB/渡辺
(3)ひきA/佐藤
(4)ひきB/柳澤
さらに、念のためとして、フロアには降りれない今野編集長が、記者席からも撮影。
(5)ひきC/今野編集長

このようにして、様々な角度から撮影をし、一番良い角度のものを誌面で使っている。だから卓球王国は、印象的な写真が豊富なのだ。(もちろんスタッフの腕もありますけど)


それにしても毎回感心させられるのが、アンさんの“嗅覚”の鋭さだ。選手が最後にどこを向いてガッツポーズをするのか、それを正確に読んでベストなポジショニングをする。もうひとりのアップ担当(私)は、アンさんとは違う角度で撮影することになるので、結果的に横向きや背中など、悲しい瞬間を撮ることになる。この水谷選手も横向き……。いっぱい撮影しても、私の写真が使われるのは稀(まれ)なのだ。(渡辺)

卓球王国2016年5月号の詳細はこちら
http://world-tt.com/ps_book/back.php?lst=2&mcd=AZ229
  • (1)さすがのアンさん

  • (2)使われない横向き…

  • (3)ベンチが入ると臨場感アップ!

  • (4)振り向きのひきバージョン

  • (5)上からも撮影!