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中国リポート

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 男子の馬龍と張継科、女子の丁寧と李暁霞のリオ五輪シングルス出場が明らかになり、中国でもこの人選を巡る報道が増えている。特に多いのは、劉詩ウェンがシングルスに出場できないことを惜しむ声だ。

 中国の大手ポータルサイト『新浪(sina)』のスポーツページでは、「泣くな劉詩ウェン、もっと不運な選手たちもいた」と題して、五輪シングルスにあと一歩届かなかった郭炎、五輪3大会連続銀メダルの王皓、果ては陳杞やハオ帥、劉国正といった選手たちを紹介。劉詩ウェンにとっては何のなぐさめにもならないのだが、涙をのんだ実力者たちが、これまでに相当数いたことは確かだろう。

 2020年の東京五輪では、29歳という年齢になっている劉詩ウェン。今大会でも28歳の李暁霞が出場していることから、五輪出場は決して不可能ではない。東京五輪ではもちろん日本選手に優勝してもらいたいが、もし劉詩ウェンがタイトルを獲得するなら、その足跡は彼女のコーチである馬琳と重なる。遼寧省から広東省へ移籍し、世界選手権で幾度となく涙をのみながらも、ラストチャンスの五輪で金メダルを手にできるとしたら……。

 5月23日に北京で行われた「アンチ・ドーピング」の宣誓式典に出席した劉詩ウェンは、『新浪体育』の取材に対し、「シングルスには出場できないけれど、五輪のコートに立てるのは、(Pカードとして帯同した)4年前のロンドン五輪での願いがかなった。自分にとっては素晴らしい舞台」と語っている。